‘白砂青松’とはご存知の通り、白い砂浜に青々とした松林の組み合わせ。つまりは景観美のことを指しています。‘風光明媚’が意味する美しさとはまた違った趣を、そこに見出すことができます。
この『カタハネ』もそんな言葉に相応しい、とても美しいおはなしだと思う。絵については先日「いい」とだけ明記しましたが、正確には‘雰囲気と絵のコラボがいい’と言えるでしょう。私をこれ以上ない美しい世界へと誘ってくれている主因です。エロゲーで純粋な作品は少ないように思いますが、どうでしょうか?
シロハネに再突入しましたが、ほんとただただ美しい限りです。クロハネで裏手に回って歴史的事実を鑑賞し、シロハネで(自信ないので伏せ)……。まあ、物語は‘見てくれ’に騙されていたほうがいいですね、深入りして損したくない(笑)。
これは今のところ仮定ですが、クロハネが~~の○○(自粛)だとしますと、これはクロハネあってのシロハネということになる。そうしますと、『カタハネ』とはなるほどよく付けたタイトルだと感心してしまいますね。コンプしないと真偽のほどは分かりませんが…。
ただ、これに百合が加わるので、些か高潔な感じも。美しいことには変わりないですけど。ドロドロのはずの策謀も、辛いはずの孤児院も、心が打ちのめされるはずの失恋も、全てが純な想いによって形作られているんだなあ。ゆえに、「このおはなしはただひたすらに美しい」と、私は感じています。エロゲーにこういった類のものは少ないので、新鮮味がありますね。
いったい最後はどうなることやら。遅々としてプレイが進まないのですが、今後もマイペースで進行したいと思います。
ふたみルートの途中です。萌えゲーとシナリオとの乖離について先日コメントさせていただきましたが、今日はそれについて少し詳述したいと思います。
包み隠さず申し上げると、これは萌えゲーではないと信じたい。そりゃ“萌え”については各個人によって差があるし、“ツンデレ”を萌えと言う人もいれば、“ロリキャラ”を萌えと言う人もいる。こんなのはプレイした人の感性なのではないか。
あとそれに関連して。これはとんでもなく私的な意見なのだが、「未寅愛々々こそヒロインの座に相応しいと考えるほど、“萌えゲーのフィルター”がかかってしまうのではないか」と、ふたみルートの終盤(たぶん)まで来て思うようになった。
もちろん、他のルートでは目立たないことも承知の上。流石に絵の影響力は否めないし、はっきり言ってシナリオにも問題がある。しかし、作品自体を敬遠するほどではなく、食指が動くのが不思議なところである。現段階で言えるのは「この作品は未完成か、完成しすぎているかのどちらか」ということだけ。萌えゲーとしての意地とシナリオゲーとしての意地は間違いなくぶつかっている。だから、大作のわりにテキスト以外から仰々しさを感じず、凡百の作品と目に映ってしまうのだろう。考えてみると、、、ライターと原画家が共に夜郎自大なのは気のせいだろうか…。
乱雑に文章を羅列してみましたが、今もって半端な評価しかできません。『カタハネ』同様、全シナリオをプレイしてみないと、こちらも即断は出来ないようです。
今日は友人と突発で飲み会をしたので、ちっとも進みませんでした(苦笑)。気を取り直して、明日からゆっくりプレイさせて頂くことにします。ふぅ~、疲れた。。。おやすみなさい。
『カタハネ』も『いつ空』も、進行速度はまるで蝸牛のそれと大差ない今日この頃。
『いつ空』……ふたみルートをそこそこ進めましたが、これは明日考えることにしたい。
『カタハネ』……再度シロハネに戻った辺りで手を止めました。
結局、話題がないので、ここはひとつ埋もれているフリーゲームの紹介ということで。
さて、皆様。私は18禁ゲームだけでなく、フリーゲームもよくプレイします。エロゲー批評空間内でも、数多くのフリーゲームが登録されていますが、今回はその中でも特に感銘を受けた作品を三つほど紹介したいと思います。
‘記憶’を題材にした物語です。深い考察なくとも、何かしら考えてしまうものがあります。少しとっつきにくい感がありますが、すらすらと読み流してみてください。昔話を聞いている感覚でいいと思います。こういうの、好きな人は好きです。
2、『終末によせて』
音楽を生業とする、まつ氏の短編サウンドノベル。ただひたすらに純な世界が心を打ちます。往時のアボガドパワーズによる『終末の過ごし方』をヒントに執筆されたようですが、私はこちらのほうが好き。立ち絵は全くありませんし、背景も写真です。かといって、無闇に卑下することのできない力を持っていると思います。
この作品、プレイしておきながら、レビューはおろか点数化すらしていません。しかし、レビューを執筆した暁には、おそらくは良作以上の判定をすることになるでしょう。例えるなら、『それは舞い散る桜のように』をフリーにしたような…、そんな感覚に囚われました。ヒロインによってムラがあるのは否めません(正直1ルートだけ格段にレベルが低い気がする)が、それでも非常に高次元で作られた一作だと思っています。
それにしても、批評空間のデータ数は未だ一桁とは……!…正直驚きを隠せません。埋もれているかと言われたら、まず間違いなく「イエス!」と言うでしょう。そのくらい埋もれているのです。下手なブランド物よりも、遥かにクオリティは高いですよ。何気にオススメです。
以上、簡単ではありますが、三作を紹介させていただきました。もし拙文に興味をお持ちになったら、是非プレイしてみてください。何より無料でダウンロードができますので、商業作のような金銭的な損失はありません。