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2012同人②「未来のキミと、すべての歌に」 レビュー

 仕事と趣味の両立は難しい。

 というわけで、お待たせしました。ようやく時間が取れたので書きました。2012年同人ゲームのレビュー第二弾です。今回取り上げさせていただいたのは、


Supplement Time さま
http://doubleegg.blog89.fc2.com/


の「未来のキミと、すべての歌に」です。ご存知、ミクさんがヒロインという立ち位置のビジュアルノベルです。
 リリースが2007年なので、レビューというには今更感もありますが、ずっとレビューしたかった作品なので、個人的には満足です。少しでも時間があるうちに、色々と書いておきたいですね。


思った以上に、短文レビューになっちゃいました。お許しください。ではどうぞ。(カテゴリは、個人的な都合で18禁ゲームカテゴリに入れてあります)


【パッケージスペック】
・薄型トールケース
・CD1枚


評価(☆→★→◎→○→△→×)
シナリオ○
グラフィック☆
エッチ×(なし)
サウンド◎
ボイス×(なし)
ゲームシステム◎ 


ボーカロイドの唄い声に魂はあれど、喋り声に魂はないのだろうか。そう遠くない未来のリメイクに、期待をかけたい。




「可愛いなあ、もう!」


作中で散見されるこのフレーズ通り、キュートなボーカロイド初音ミクを堪能できるゲーム。CGの枚数が少ないという欠点はあれど、網野コハクの柔らかな画風が味わえる一作である。

 プレイ時間は3時間もあれば読了可能と、読み物としてはテキスト量、情報量ともに少なめだ。しかし、サブタイトルのcantabileよろしく、流れるような起承転結の構成は魅力的である。イントロダクションからプロローグまで、淀みのない展開を追うことができるだろう。平明なめでたしめでたし系のお話としては、まずまず小奇麗にまとまっている。


 ひとつ注文をつけるとすれば、作中でミクの歌が聴けなかったのが心残りか。オープニングやエンディングではなく、作中歌として、オリジナルのミク曲を歌わせてほしかった。それと、ミクをカスタマイズする以前の「みー」というセリフの部分は、声をつけることができたような気がしないでもない。ミクすなわち電子の歌姫というバイアスがあるためか、若干、耳に関連する要素が寂しかったように思う。


 ミクは、歌うためのソフトウェアであって、喋るためのソフトウェアではない。それだけに、もっと歌という部分を重視すべきだったように思う。よくも悪くも物語に厚みが感じられないのは、ミクという根の大部を形成する“歌”という要素が、文章だけでは上手く伝わってこなかったせいもあるのではないだろうか。
 いずれにせよ、初音ミクを取扱ったサウンドノベルはそう多くはリリースされていないため、この作品の存在はいまだに貴重だと言える。


 現在の技術では、この電子の歌姫に流暢なコトバを喋らせる事は極めて困難だ。だが、そう遠くない未来では、歌姫と会話できる風景なんて物珍しくないのかもしれない。その時にまた、ミクがこの作品に新たな息吹を吹き込んでくれることを夢見たい。



【雑記】
ツンデレなお姫様という制作陣のミク像がブレないのは、私にとっては嬉しかったです。あと、控え目な胸とか(ぉぃ

そこらへんがマッチするか否かで、この作品に対する印象は180度変わると思います。
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2012同人①「かわいい妹にリズムに合わせて腰を振れだって?!」 レビュー

 エロゲー横丁界隈は「ホワイトアルバム2」の話題でもちきりの中、暇を見つけて同人ゲーをプレイしております。今年はアウトローに行きますよ!

 最近、ちょっとプレイのスタンスが変わってきました。いや、変わらざるを得なかったと言うべきか。とにかく、目まぐるしく環境が変わっているおかげで、“レビューを書く”というモチベーションの高さを維持できてます。QMAやっててこの状態は、相当珍しいんじゃないかなw
  さて、2012年は、同人ゲームのレビューを増やすという、まにふぇすと(笑)を出しておりました。今日は第一弾として、



木星在住さま「かわいい妹にリズムに合わせて腰を振れだって?!」



という作品を取り上げさせていただきました。うーん、実に同人らしい作品でしたね。ではレビューをどうぞ。

【パッケージスペック】
・トールケース
・CD-ROM一枚(ただし、体験版ダウンロード後、製品版プレイも可能)
・マニュアルなし(内容物としての)


評価(☆→★→◎→○→△→×)
シナリオ○
グラフィック★
エッチ△
サウンド? 音ゲーだけど、音ゲーじゃない。
ボイス ◎
ゲームシステム△? 相性の問題か 


(かわいい妹にリズムに合わせて腰を振れだって?!)・・・そんな余裕はなかった。
 音ゲー+エロゲーという、ありそうでなかったジャンルのパイオニア。それも、音ゲープレイ中に濡れ場を流すという仕様が斬新だ。公式でも「アダルト音ゲー」とカテゴライズしてある。
 また、体験版にて一定以上のスコアを叩き出せば、製品版がそのままダウンロード可能という点にも驚いた。こんなゲームは、今まで見たことも聞いたこともない。同人ならではのゲリラ的閃きが漂う作品である。


 ただし、ゲーム内容は、処女作ということもあり、お世辞にも安定感があるとは言いがたい。音ゲーと銘打たれてはいるものの、肝心の音ゲーの部分が単なる目押しゲーとなっている感は否めず、とてもじゃないがエロに浸ってる余裕は無いだろう。回想も実装されておらず、初見時の実用性にはかなり乏しい。
 判定自体はそう難しいものではなく、むしろ緩い方と見てよい。端的に見て、音ゲーに精通していなくとも、頑張ればクリアできる類の難易度と思われるが、そもそものゲーム部分の完成度が低いだけに、モチベーションはさほど上がってこない。たとえば、そう、「シンフォニック=レイン」のように、流れるようなメロディーにあわせて、譜面通りにキーを押すわけではないから、なかなかコンプリートしてやろうという気力が沸いてこないんだろう。

 目押しゲーをプレイ中に抜けというのは、通例のエロゲーに常備されているオートモードや、ライトハンドフリーに慣れたエロゲーマーには、あまりにも酷な話である。
 ここでいうフリーとは、必ずしも右手がゴニョゴニョな状態の時に左手を別の事に使えるという環境を指すのではなく、左手はおろか頭もエロに没入できて、はじめてフリーと明記されるべきだと思う。左手で音ゲーの譜面を叩きながら、抜きに勤しむ暇はない。だから、このゲームは実用性に乏しいのだ。

 譜面を叩き終わった点数によって、その後エロシーンに若干の変化を持たせる(ゲーム中にシーンを完結させない)といった方法や、クリア後のオートプレイ機能を実装したほうが、ゲームとしても、抜きゲーとしても、効果的だったのではないだろうか。


 名の通ったクリエイターさんであるし、ビジュアル面は全く問題ない。可能性のある内容だけに、そこかしこに改良の余地がある。処女作である点を加味せずとも、所々にセンスが感じられる作品であった。迷走するか、殻を破るかは今後のクリエイターさん次第とみる。



【雑記】
 そういえば、音楽を取扱った作品は多かれど、音ゲーまで発展させたエロゲーって少ないですねえ。

 あと、ひさこの制服のデザインが結構好きです。海辺のCGとかGJ。

謹賀新年

 あけましておめでとうございます。あとらです。

 昨年は色々とお世話になりました。Skyさんとの企画を実現できなかったのが心残りです。

 さて、これまでのレビューの方向性として、自分の興味がある作品をレビューしていくというスタンスをとっていました。今年は、それに加えて同人作品を数多く取り上げさせていただこうと思います。商業作と比べると、どうしても埋もれがちになってしまう同人作品に、少しでも焦点を当てることで、少しでも多くの方に興味を持っていただければ幸いです。

 では、今年も「死者、猫、通り雨~at lunch」をよろしくお願いいたします。
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Atora

Author:Atora
エロゲレビュアー歴10年目。ゲームは基本的に雑食。まわりの評判と自分の直感でプレイするものを決めるタイプ。クロシェットの大ファン。仕事が多忙につき、更新頻度が大幅に落ちています。
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