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「創刻のアテリアル」レビュー

創刻のアテリアル創刻のアテリアル
(2012/04/27)
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のレビューです。妹かわいいよ、妹。
僕はろりきょぬーが好きな人ですが、ショートな子はビミョーです(誰も聞いてない)。



とりあえず、レビューを書いたわけなんですが、




「一ヶ月おせぇよ!!」って話ダネ。




ハイ、すみません……。今月“も”書く気力プレイしてる暇があんまりなかったんですよ!



 でも、最新作の「この大空に、翼をひろげて」は、ちゃんと月内にレビューします!
ま、このレビューも含めて、気休め程度に参考にしていただけたらうれしいです。ではどうぞ。

評価(☆→★→◎→○→△→×)
シナリオ△
グラフィック★ 
エッチ○
サウンド○ 
ボイス◎
ゲームシステム○

かたや物語を進めるための手段としてのカードゲーム。かたやエッチシーンというご褒美を見るためのカードゲーム。前者ゆえに試された、エロとシナリオのバランス。馬にはニンジン、猫にはマタタビ、エロゲーマーにはエロシーン。それを崩すのは難しい。


 まず言っておきたい。




 いくらなんでも期待しすぎだろう………!!!




 ほんっと僕も含めユーザーというのは罪作りな生き物で、「神採り」の後に出たのが運の尽きとか、 それと比べると質が落ちるといった意見もちらほら見られる本作なわけだけれど、 いやいや、それってそもそも期待しすぎじゃないのかしら………とちょっと首をかしげる次第。
でも、ユーザーってのは、限りなく必然的にそうなっちゃう贅沢な生き物って事で、 Bエウシュリーちゃんにはこれからも頑張っていただくことにして、と。



 エウシュリーでは見られなかったカードバトルものということで、 どのくらいのものを仕上げてくるかな、と発売前から楽しみにしていた。実際にプレイしてみると、これがなかなか悪くない。

 でも、んー、いまいち歯切れが悪かったと言うべきか、締まらなかったと言うべきか。もやもやの原因は、カードバトルまわりの不親切さにあると思う。これについては後で詳しく書くけど、まあ、今回もそこそこエウシュリーらしい作品だったのではなかろうか。もし、ビジュアルと音を取っ払ってテキストとカードバトルシステムだけで遊ぶことが可能なら、「あのエウシュリーが創りました」って感じは出るような気がする。



 分かりやすいのはシナリオ。基本的に登場人物内に英雄が多いんですよ、ここのブランドは。

 まあ、 大筋が自分好みだったこともあって、物語を読んで……うん、それなりに満足した。悪魔ルートが結構ネックなので「それなり」って事にしておくけど、僕はエウシュリー作品のシナリオは、評価する際にメインディッシュとして考えてない。せいぜいオードブル程度でいいんじゃないかなと思ってる。そこを求められるブランドじゃないだろうし。

 それにしても、エウのライターさんはつくづく一般人をうまく描けないよなあ。なんだかんだ言って、登場人物たちが異世界に飛ばされてもパニックにならないあたり、いかにも駒として都合よく動かされてる感がありありと見受けられた。
 一般人離れした思考回路を持っている彼らは、もう人じゃなくて、英雄的な駒に過ぎないんですよ。あまりにも動きが洗練されすぎてて、逆にヒューマンドラマとしての質が低くなってると思う。中二成分も微妙なので、舞台設定の割に地味な物語になっちゃってるのは否めない。

 ま、シナリオに関しては多くを求めていないから、微細なところはこれくらいで。僕は「そこそこ楽しんだ」と結論付けた。


 その代わり、カードゲームの方に、いくつか注文をつけたい。
 正直なところ、一からオリジナルのカードゲームをクリエイトするのは結構難しいと思う。だから、このカードバトルが成り立ってる事自体には賞賛を送りたい。細々としたバグはあるみたいだけど、どっかのエロゲーみたく使用条件満たしてるのにカードを使えないとか、麻雀ゲームなのになぜか多牌状態で配られて、にっちもさっちもいかなくなるとか、そういった致命的なバグではないからそこはスルーしよう。ほんとよく創ったなあと感心しきり。

 ただ、そもそもカードゲームにチャレンジしている点からして、僕には不可解。物語を読ませるための一つの手段として、カードゲームをやってみたかったように思えてならない。が、相性から言って、それはナンセンスだと思う。

 「勝利に見合うご褒美としてのエッチ」という澱みない構図がお約束だったカードゲーム。馬にはニンジン、猫にはマタタビ、エロゲーマーにはエロシーン。そんな定型化したご褒美は、今でも根強く残る。麻雀系はとくにそうだ。

 ところが、この作品は、ストーリーを進行させるために カードゲームという手段が組み込まれているわけだ。バトルで勝利を収め、ストーリーを読破してもまだそれは通過点。お目当ての子のエロシーンを拝む頃には、ストーリーもかなり進んでしまってる。この点が、大いに他の作品と毛色を異にするところなのかもしれない。
 まあカードゲーム自体の数が少ないから、確固としたことは言えないけれど、僕はそう感じた。メタモルファンタジーとかスタープラチナとか、懐かしいゲームに限ってご褒美エロがあったような気がする。まあ後者のシナリオは、あってないようなものだった(はず)。


 閑話休題。ストーリーというワンクッションが、あたかもパイの皮のごとく幾重にも重なっている感じ。いつになったらエロシーンという実にお目にかかれるのか。やきもきしながらプレイを進めた人も多いのではと邪推してみる。
 僕は、エロとカードゲームをご褒美関係抜きに成立させるのは難しいという持論が当初からあった。だから、ずいぶんとナンセンスな作品だと思えた。



 それに、カードゲームの妙は、その自由度の高さにもあるんじゃないか。


 カードゲームというのは、大体はコンプすることに意義があったり、特定のレアカードを何枚も保持したり、オリジナルコンボを発動させたり、相手プレイヤーをトラップに引っ掛けたりといったプレーで優越感を感じられるものだと思っていた。他に、トレードする楽しみもあるだろう。
 アテリアルの何が問題かというと、そういった魅力を一切感じさせない仕様にしてしまってることにあると思う。


 たとえばデッキ構築の自由度が損なわれている点。
 その面白さを、シナリオの都合でフイにする場面が見られるのは残念だ。特定のキャラクターしかその場にいないという理由で、半ばカスタマイズされたデッキを手渡されて戦わなければいけない。こんなに面白くないことがあるだろうか。
 また、特定のキャラクターがパーティを外れたという理由で、自分のデッキに一時的な穴ができる。せっかく作ったお気に入りデッキが、シナリオによって虫食いにされた時の虚しさといったらありゃしない。


 強制戦闘はその一環だ。強制戦闘そのものが問題なのではなく、その多さが問題なのだ。いくらシナリオを無視できかねるとは言え、縛りプレイの多さには唖然。自由度がかなり低くなってしまってる箇所が多々ある。いささかプレイヤーとしてつらかった。


 コレクター魂がさほど擽られないのも難点だろう。
 僕には、「なんとしてでも手に入れたいっ」と思うようなカードがなかったんだよなあ。それと同様、「なんとしてでも勝ちたいっ」と思う敵もいなかったんだよなあ。おそらくは、レアカードやらレアモンスターの定義づけがあんまり上手じゃないんだと思う。

 そして、せっかくのかわいい女の子モンスターがいるのに、エロシーンすら見られないのは、あまりにも素材がもったいない気がする。結局のところ、ご褒美的な要素に乏しいから、やりこもうって気にならない。このゲームには、それら多幸感に対する配慮が欠如している。



 カードを一部利用した双六で、エウシュリーは一度失敗している。それを思えば、この成長ぶりは次回に期待が持てる内容だった。

 ただ、エロとシステムの相性はエウシュリー史上最悪。1周目を頑張るのが重要で、それが満足度の鍵となる。1周目からセーブデータを充てるなどもってのほか。そこで楽しむべきだ。クリアしたあとは気力との勝負。ずるずるとモチベが下降するに任せる作品だと思う。


 追加パッチには少しは期待したいところだけど、このゲームの寿命は長くないとみる。




【雑記】
 男キャラ、とくにラグタスに声がないのは惜しい。エルンストが一人でしゃべってて場が白ける。

 思えば、歴代のエウシュリー作品の中には、いい男が多いんだが、ボイスがついてないのはやっぱり寂しいなあ。


 バトルカードの説明文にやたらと力入れてて笑った。ネタも豊富で、ここを読むだけで一時間は潰せると思います。
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「デモニオン」レビュー

デモニオン~魔王の地下要塞~デモニオン~魔王の地下要塞~
(2012/04/27)
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 2011年4月の月末商戦から、Astronautsの「デモニオン」のレビューです。「ものべの」、「俺の彼女のウラオモテ」「創刻のアテリアル」、「花散る都と竜の巫女」をプレイ中、ないしプレイ済み。そんな中で一番早く書きあげたのが「デモニオン」でした。

評価(☆→★→◎→○→△→×)
シナリオ○ オーソドックスです。悪くはないのですが、如何せん地味な印象は拭えません。
グラフィック★ M&M氏は好みが分かれると思います。
エッチ★ 陵辱、堕落がメインテーマ 
サウンド○ 重視すべき点ではないでしょう。
ボイス★ 
ゲームシステム◎改善の余地はまだまだあると思います

周回衛星かぐやから飛び立った宇宙飛行士の初仕事。実に大きな仕事をやってのけているものの、当の本人は周回が苦手だったようだ。
 原画に濃密なエロで定評のあるM&M氏を迎え、氏のダークかつシリアスな路線はそのままに、遊び心までくすぐられる予告内容が目を惹く。しかも堂々の3タイトル同時発表とあっては、期待するなと言うのが土台無理な話というものだ。

 そういうわけで、Astronautsは発売前から僕の度肝を抜いてくれたわけだが、そのニュース性の強さに違わぬ実力を発揮してきた。率直に言って面白いのである。こういう作品をパッと出せるブランドは貴重ではないだろうか。

 ゲームシステムの近似から、「第二の巣作りドラゴン」と目されがちな本作。巣作りに近しいと言うよりも、「ダンジョンキーパー」や「Zombie Vital」、あるいは「Dungeons」に近しいと言うほうが、一部のプレイヤーにとってはしっくりくるかもしれない。

 正方形の部屋を自在に組み合わせつつ、モンスターや罠をそこここに配し、冒険者を呼び寄せて力を誇示するという内容は、まさに「Zombie Vital」さながら。惜しむらくは、デモニオンに「ダンジョンの高低差」の発想がない上、冒険者が絶対に逃げ帰らないことか。本当に些細なことなのだが、この有無によって面白いと感じる時間が失われている気がしてならない。

 さて、基本的には、魔王は2つの行動でもって王国を侵略していく。1つは、みずからのダンジョン内で冒険者を撃退して力を蓄える防衛パート。もう1つは、(ほぼ一本道ではあるが)街や砦に侵攻して王国を徐々に征服する侵攻パート。最終的に制限ターン以内に王国を蹂躙すれば、めでたくエンディングを迎えることができる(例外はあるが)。

 この2つの行動のうち、プレイヤーが楽しめるのは主に前者のほうだろう。プレイヤーは魔王というダンジョンマスターの写し身となり、冒険者たちを待ちうけ、その中で捕らえた捕虜(ヒロイン)とムフフできるのだ。18禁お約束のピカレスクファンタジーである。魔王でありながら、こちらからの侵略は随分と地味だ。

 エロ周りに関しては言うまでもなく優秀で、シーン一つ一つをとっても尺が長いのが特長。シーン毎のCG枚数の少なさを、テキストでうまくカバーしている印象を受けた。また、陵辱や堕落を主たるテーマとするため、そこそこハードなシチュエーションが目に付いた。巣作りドラゴンよりもプレイヤーを選ぶものの、かぐやの魂は継承しているとみていいだろう。

 ゲームシステムはいたってシンプルなタワーディフェンス系。ユニットを配置して敵冒険者を迎え撃ちつつも、奪った資金で迷宮を拡張したり、ユニットを強化したりと、箱庭ゲームの要素も包含している。それなりに歯ごたえのある仕様だ。ただし、プレイヤーとしてできることと言えば、ユニットを撤退させたり、壊された罠を再配置したり、拡張によって崩れた迷宮レイアウトを模様替えするくらいのもの。この作業が徐々に単調に感じられる頃に、ヒロインを上手く捕獲できているかが満足度の鍵となる。

 防衛パートで侵攻してくるヒロインには、それぞれに捕獲条件が付与されており、まかり間違うと誰も捕まえることができないうちにエンディングを迎えてしまう。そうなると、もはやエロゲーではなくなってしまうのが辛いところだ。

 また、前述した高低差……具体的には階段の上り下りがないのが極めて惜しい。地下迷宮とは言え、デモニオンにはタテとヨコの概念しかなく、部屋も全てが正方形なため、どうしてもダンジョンがベタっとした感じになってしまう。冒険者を下の階層に引きずりこんだり、モンスタールーム(これはトルネコだが)のような身の毛もよだつトラップに引っかけることができないため、地道なシムという印象が最後まで拭えなかった。

 もし、ピットがとんでもなく下の階層に通じていたら………、入った部屋のトラップで石化してしまったら………なんて、一昔前のゲームでよく見られた捻くれた罠が設置できたらという願望は欲張りかもしれない。しかしだ、一例として階段がない点を鑑みれば、ダンジョン構築の面白さをみずから狭めている気がしてならないのである。シンプルなのはいいことではあるが、如何せんこのゲームシステムでは、作業色が濃くなるのがあまりにも早すぎる。
となると、時間の経過とともに飽きやすくなるのは必定で、中毒性を意識する前にプレイヤーは投げてしまいがちだ。

 また、冒険者や兵隊が闇雲に攻めてくるという点も違和感が残る。玉砕必至というシナリオでもないのに、逃げるそぶりをまったく見せないのだ、この猪突猛進の兵隊は。ここらへんは個人的な意識の問題に過ぎないけれど、もっと練りこむことはできたはずだ。

 この作品は、巣作りよりもゲーム性および中毒性の高さという点で劣ってはいる。とは言え、エロ周りでは巣作りを遥かに凌駕しているのは確実だ。総合的には、こちらの方が「エロゲーらしいエロゲー」と評することができるだろう。

 ところで、この作品がブランド処女作という点は見落としてはなるまい。物凄いロケットスタートを切ったブランドという認識だ。今後の展開に、今以上に関心を寄せていきたい。
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エロゲレビュアー歴10年目。ゲームは基本的に雑食。まわりの評判と自分の直感でプレイするものを決めるタイプ。クロシェットの大ファン。仕事が多忙につき、更新頻度が大幅に落ちています。
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