のレビューです。妹かわいいよ、妹。
僕はろりきょぬーが好きな人ですが、ショートな子はビミョーです(誰も聞いてない)。
とりあえず、レビューを書いたわけなんですが、
「一ヶ月おせぇよ!!」って話ダネ。
ハイ、すみません……。今月“も”
書く気力プレイしてる暇があんまりなかったんですよ!
でも、最新作の「この大空に、翼をひろげて」は、ちゃんと月内にレビューします!
ま、このレビューも含めて、気休め程度に参考にしていただけたらうれしいです。ではどうぞ。
評価(☆→★→◎→○→△→×)シナリオ△
グラフィック★
エッチ○
サウンド○
ボイス◎
ゲームシステム○
かたや物語を進めるための手段としてのカードゲーム。かたやエッチシーンというご褒美を見るためのカードゲーム。前者ゆえに試された、エロとシナリオのバランス。馬にはニンジン、猫にはマタタビ、エロゲーマーにはエロシーン。それを崩すのは難しい。
まず言っておきたい。
いくらなんでも期待しすぎだろう………!!! ほんっと僕も含めユーザーというのは罪作りな生き物で、「神採り」の後に出たのが運の尽きとか、 それと比べると質が落ちるといった意見もちらほら見られる本作なわけだけれど、 いやいや、それってそもそも期待しすぎじゃないのかしら………とちょっと首をかしげる次第。
でも、ユーザーってのは、限りなく必然的にそうなっちゃう贅沢な生き物って事で、 Bエウシュリーちゃんにはこれからも頑張っていただくことにして、と。
エウシュリーでは見られなかったカードバトルものということで、 どのくらいのものを仕上げてくるかな、と発売前から楽しみにしていた。実際にプレイしてみると、これがなかなか悪くない。
でも、んー、いまいち歯切れが悪かったと言うべきか、締まらなかったと言うべきか。もやもやの原因は、カードバトルまわりの不親切さにあると思う。これについては後で詳しく書くけど、まあ、今回もそこそこエウシュリーらしい作品だったのではなかろうか。もし、ビジュアルと音を取っ払ってテキストとカードバトルシステムだけで遊ぶことが可能なら、「あのエウシュリーが創りました」って感じは出るような気がする。
分かりやすいのはシナリオ。基本的に登場人物内に英雄が多いんですよ、ここのブランドは。
まあ、 大筋が自分好みだったこともあって、物語を読んで……うん、それなりに満足した。悪魔ルートが結構ネックなので「それなり」って事にしておくけど、僕はエウシュリー作品のシナリオは、評価する際にメインディッシュとして考えてない。せいぜいオードブル程度でいいんじゃないかなと思ってる。そこを求められるブランドじゃないだろうし。
それにしても、エウのライターさんはつくづく一般人をうまく描けないよなあ。なんだかんだ言って、登場人物たちが異世界に飛ばされてもパニックにならないあたり、いかにも駒として都合よく動かされてる感がありありと見受けられた。
一般人離れした思考回路を持っている彼らは、もう人じゃなくて、英雄的な駒に過ぎないんですよ。あまりにも動きが洗練されすぎてて、逆にヒューマンドラマとしての質が低くなってると思う。中二成分も微妙なので、舞台設定の割に地味な物語になっちゃってるのは否めない。
ま、シナリオに関しては多くを求めていないから、微細なところはこれくらいで。僕は「そこそこ楽しんだ」と結論付けた。
その代わり、カードゲームの方に、いくつか注文をつけたい。
正直なところ、一からオリジナルのカードゲームをクリエイトするのは結構難しいと思う。だから、このカードバトルが成り立ってる事自体には賞賛を送りたい。細々としたバグはあるみたいだけど、どっかのエロゲーみたく使用条件満たしてるのにカードを使えないとか、麻雀ゲームなのになぜか多牌状態で配られて、にっちもさっちもいかなくなるとか、そういった致命的なバグではないからそこはスルーしよう。ほんとよく創ったなあと感心しきり。
ただ、そもそもカードゲームにチャレンジしている点からして、僕には不可解。物語を読ませるための一つの手段として、カードゲームをやってみたかったように思えてならない。が、相性から言って、それはナンセンスだと思う。
「勝利に見合うご褒美としてのエッチ」という澱みない構図がお約束だったカードゲーム。馬にはニンジン、猫にはマタタビ、エロゲーマーにはエロシーン。そんな定型化したご褒美は、今でも根強く残る。麻雀系はとくにそうだ。
ところが、この作品は、ストーリーを進行させるために カードゲームという手段が組み込まれているわけだ。バトルで勝利を収め、ストーリーを読破してもまだそれは通過点。お目当ての子のエロシーンを拝む頃には、ストーリーもかなり進んでしまってる。この点が、大いに他の作品と毛色を異にするところなのかもしれない。
まあカードゲーム自体の数が少ないから、確固としたことは言えないけれど、僕はそう感じた。メタモルファンタジーとかスタープラチナとか、懐かしいゲームに限ってご褒美エロがあったような気がする。まあ後者のシナリオは、あってないようなものだった(はず)。
閑話休題。ストーリーというワンクッションが、あたかもパイの皮のごとく幾重にも重なっている感じ。いつになったらエロシーンという実にお目にかかれるのか。やきもきしながらプレイを進めた人も多いのではと邪推してみる。
僕は、エロとカードゲームをご褒美関係抜きに成立させるのは難しいという持論が当初からあった。だから、ずいぶんとナンセンスな作品だと思えた。
それに、カードゲームの妙は、その自由度の高さにもあるんじゃないか。
カードゲームというのは、大体はコンプすることに意義があったり、特定のレアカードを何枚も保持したり、オリジナルコンボを発動させたり、相手プレイヤーをトラップに引っ掛けたりといったプレーで優越感を感じられるものだと思っていた。他に、トレードする楽しみもあるだろう。
アテリアルの何が問題かというと、そういった魅力を一切感じさせない仕様にしてしまってることにあると思う。
たとえばデッキ構築の自由度が損なわれている点。
その面白さを、シナリオの都合でフイにする場面が見られるのは残念だ。特定のキャラクターしかその場にいないという理由で、半ばカスタマイズされたデッキを手渡されて戦わなければいけない。こんなに面白くないことがあるだろうか。
また、特定のキャラクターがパーティを外れたという理由で、自分のデッキに一時的な穴ができる。せっかく作ったお気に入りデッキが、シナリオによって虫食いにされた時の虚しさといったらありゃしない。
強制戦闘はその一環だ。強制戦闘そのものが問題なのではなく、その多さが問題なのだ。いくらシナリオを無視できかねるとは言え、縛りプレイの多さには唖然。自由度がかなり低くなってしまってる箇所が多々ある。いささかプレイヤーとしてつらかった。
コレクター魂がさほど擽られないのも難点だろう。
僕には、「なんとしてでも手に入れたいっ」と思うようなカードがなかったんだよなあ。それと同様、「なんとしてでも勝ちたいっ」と思う敵もいなかったんだよなあ。おそらくは、レアカードやらレアモンスターの定義づけがあんまり上手じゃないんだと思う。
そして、せっかくのかわいい女の子モンスターがいるのに、エロシーンすら見られないのは、あまりにも素材がもったいない気がする。結局のところ、ご褒美的な要素に乏しいから、やりこもうって気にならない。このゲームには、それら多幸感に対する配慮が欠如している。
カードを一部利用した双六で、エウシュリーは一度失敗している。それを思えば、この成長ぶりは次回に期待が持てる内容だった。
ただ、エロとシステムの相性はエウシュリー史上最悪。1周目を頑張るのが重要で、それが満足度の鍵となる。1周目からセーブデータを充てるなどもってのほか。そこで楽しむべきだ。クリアしたあとは気力との勝負。ずるずるとモチベが下降するに任せる作品だと思う。
追加パッチには少しは期待したいところだけど、このゲームの寿命は長くないとみる。
【雑記】
男キャラ、とくにラグタスに声がないのは惜しい。エルンストが一人でしゃべってて場が白ける。
思えば、歴代のエウシュリー作品の中には、いい男が多いんだが、ボイスがついてないのはやっぱり寂しいなあ。
バトルカードの説明文にやたらと力入れてて笑った。ネタも豊富で、ここを読むだけで一時間は潰せると思います。