
エロゲーには多種多様の箱がある。今日はその箱の話でも。
どういう箱の種類があるのかを見ていくだけの軽いお話。
学問的にまとめることはしない(と言うよりできない)ので悪しからず。
1.キャラメル式 どこにでも見かける、汎用性の高いタイプの箱。外箱に使われることが多く、上下から内箱を取り出せるのが特徴。外箱の中には、N式箱と呼ばれる横開きの内箱が入っており、それに加えて緩衝用段ボール+内容物というのが大抵のパターンだ。トールケースが入ってる場合もある(注1)。ツメの部分で遊ぶブランドも存在する(注2)。

キャラメル箱の一例
『グリザイアの果実』初回版

N式箱の一例
古参には思い出深い
『DOUBLE』
上は一例。内箱にはバリエーションがあり、ソフトハウスキャラのように、内箱にディスクが剥き出しに付いているタイプもあれば、戯画のように、内箱もキャラメル式になっているタイプもある(もちろんバルドスカイといった例外も存在する)。
また、『Re:birth colony -Lost azurite - 』のようなタイプ(横スリーブ+N式箱)や、『12の月のイヴ シンプル版』のようなタイプ(縦スリーブ+N式箱)もあり、バリエーションは尽きない。後者は古いゲームに良く見られたが、如何せん箱の突端部の色が落ちやすいようだ。昨今では貴重な様式かもしれない。
さほどお目にかかれなくなった
スリーブ形式たち
『12の月のイヴ』シンプル版
B5~A4サイズの形状
この箱は老舗が採用している印象が強いが、コストの安さからか、幅広いブランドで採用されているようだ。美観性はさほどよくはないが、ロット数が少なくても注文できる利点もあって、新興ブランドにも優しい。いまだに根強い形状だと言えるだろう。
キャラメル式の箱をまとめると……
【利点】
・コストが安く、量産性が高い
・陳列性が高く、同じ箱の重ね置きにも適している(もちろん限度はある)
・オーソドックスなタイプなので、小売は景観を整えやすい
・凹凸がないため、最もラッピングしやすい(本当です)
・ロット数が少なくても発注できる(リピートに対する強み)
【難点】
・強度はそれほど強くない
・ある意味没個性的
・外箱を開封したときに、ツメの部分が折れやすい(開封した証拠という噂も)
・内箱内部の仕切りが破損しやすい(戯画タイプ)
・ディスクケースを取り出しにくく、破損の元になる(ソフトハウスキャラタイプ)
・マニュアルを取り出そうとして、開口部とは違うところを破ってしまう人がいる(ソフトハウスキャラタイプ)
・内側の緩衝材が裏面から傷みやすい(ディスクを取り出す際に引っかかる)
・ワンピース式よりも、かび、湿気に弱い
・薄い擦過傷がつきやすく、数が増えると目立ってしまう
【採用ブランド】
イリュージョン(内箱がやや特殊)、マリゴールド系列、FrontWing、
テックアーツ系列、コットンソフト、ALcot、Purple software、アイル、
Whirlpool、Frill、Mink、ソフトハウスキャラ戯画、エスクード、
アーベル系、ANIM、つるみく、ブルームハンドル、CLOCKUPなど
【参考】
N式箱 四季紙器 http://www.shikishiki.com/type-box/product_15.html
キャラメル箱 四季紙器 http://www.shikishiki.com/type-box/type_01.html)
注1:トールケースが入っている場合 『真・恋姫無双』など
注2:SMEEの『同棲ラブラブル』など