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『白銀のカルと蒼空の女王』レビュー

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(2011/10/13)
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 新作落ち間際といったところで、ようやく書き上げました。
 今回のレビューは、工画堂さんの『白銀のカルと蒼空の女王』というゲームです。18禁じゃなくて一般ゲームなので、批評空間ではあまりデータが揃わないんですが、『蒼い海のトリスティア』から長くプレイしていることもあり、せっかくなのでレビューさせてもらいました。ご参考になれば幸いです。





◆レビュー◆
Eテクノロジーと呼ばれる古代人が遺した超技術の恩恵にあずかる社会。
人々は高度な技術を自らの発展のために様々な分野に活用していた。
ところが、中にはその技術を悪用しようとする邪な者たちもいた。

アカデミーの学生にして、実は亡国の姫という特異な身の上のカル・ルスランは、
そんな無法者を取り締まるエージェントという、もう一つの裏の顔を持っていた。
陰謀蠢く帝都で次々と起こる難事件―――その背後にあるものとは?

果たしてカルたちは、“彼ら”を止めることができるのか!?

蒼いシリーズ第四弾、3年の時を経てついに登場。

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あまりにも大雑把すぎるが、概要はこうだ。(以後、ネタバレ注意)






 以前から、たびたびその名が登場していた“帝都”を舞台とする蒼いシリーズ(Deep-Blueシリーズ)の第四弾。ネオスフィア復興後の時系列を軸に展開される本作は、亡きガラクシア王国の哀しき復讐劇を描いたスペクタクルな顛末記である。
 過去作である「蒼い海のトリスティア」と「蒼い空のネオスフィア」は、先の主人公ナノカ・フランカによる都市復興物語という内容から、経営シムという趣きが濃かったが、前作「暁のアマネカと蒼の巨神」にて、ゲーム性の面で大いにプレイヤーは失望させられ、ついに今作では、ゲーム性に関して見るべきものは殆どなくなってしまった。

 それゆえ、ストーリーが評判のウェイトを占めるのは想像に難くない。概要は先に述べた通りであり、このシリーズにしては少々ダークなシーンも散見された。ストーリーの本筋では、話を端折らずに丁寧な説明が加えられ、世界観に対する肉付けが随所に見られた。思わず続きが気になってしまう情報の出し渋り具合は、まさに絶妙の一言に尽きる。これまでの蒼いシリーズでは、こういったソワソワ感というものはなかなか得られなかったが、今作ではミステリーの分野から多少の知恵を拝借したことで、自ずから話題の幅が広がっていったように思う。
 また、キャラクター同士の掛け合いの上手さは流石に竹内氏といったところで、ストーリーのほぼ10割を構成している会話のテンポが実にいい。レスポンスの応酬からは、気持ちいいまでの爽快感を感じ取ることができるだろう。少しずつプレイしていく分には、物語に惹きこまれてしまうことはあれど、飽きてしまうということはないはずだ。


 シリーズ特有の百合シーンも健在で、特にこつえー氏の絵の存在感は際立っていた。あるいは18禁と言われてもおかしくない表現もあり、この作品がトリスティアの流れを汲んでいることを自覚させられた。そして、やはりと言うべきか、キャラクターたちの多くが


H A I T E N A I !(ラフ&設定原画集より)


のである。これもまた、嬉しい限りのお約束事であった。
 言わずもがな、ビジュアル面は業界随一であることは疑いようもない。シリーズを通して魅力的なキャラクターを描き続ける駒都えーじ氏に、藤原々々氏、Ein氏、やすき氏というゲストを迎えての試みは、駒都氏の指摘どおり、「作品イメージも今までより広がって」(ラフ&設定原画集より)世界観を色濃いものへと変化させていた。キャラクター関係の広がり、背景という舞台設定の広がり、ひいては世界観の広がりは、絵というカテゴリからも、過剰なまでに次回作への期待感を持たせてくれる。複数原画というリスクを感じさせない伸び伸びとしたキャラクターたちがここにいる。


 ところで、少ないとは言え、このゲームにもカードバトルや脱出ゲームといったゲーム性は存在する。おおまかに分けると、「行動メニュー」・「カードバトル」・「探索パート」の3つである。
 「行動メニュー」は、プレイヤー視点で行動を選択するというものだ。例えば、人に話を聞いたり、電話をかけたりしてストーリーを進めていくわけである。…………とは言っても自由度は限りなく低く、基本的に全ての選択肢を選んで内容を把握するだけなので、小難しいことは考える必要は全くない。一本道なので、従来のエロゲーにありがちなストーリー上の分岐もなければ、ヒロインの選択なんてものは蚊帳の外なのだ。
 ネガティブに捉えれば、この操作は単なる作業に過ぎないが、ストーリーとの関連性が高いので、「行動メニュー」はそう無碍にもSKIPもできないだろう。一気にプレイしようとすればするほど先が気になりすぎて、あるいは煩しく感じることもあるかもしれない。かく言う私も一息にプレイしなかったが、今思えば、この遊び方は間違っていなかったんだろうと安堵している。


 話を戻そう。

 前述した「行動メニュー」には、まだストーリーとの繋がりという救いがある。そこで、「カードバトル」や「探索パート」の部分に期待の眼差しを向けてみるも、こちらの完成度には目も当てられない。
 「カードバトル」は、後半になるにつれ素人目にも作業化するし(後半は必殺カードの連発で勝利を重ねられるため)、「探索パート」に関しても仕掛けの難易度が極めて低く、楽しむには程遠い完成度だと結論せざるを得ない。単純な比較は禁物だが、たとえば、チュンソフトが「ノナリーゲーム」とは緊張感がまるで違う。こちらは、フリーゲームあるいはミニゲーム程度に考えてちょうどいい。ぞう評価しようとも、その程度で収まってしまうのだ。
 前作も、ゲーム性がよろしくなかったことを思えば、こういった中途半端な遊び心は入れてほしくなかった。どっちつかずに終わったゲームを少なからずプレイしてきて、前轍を踏んで欲しくないと強く願う。シムならシム、読み物なら読み物と、ばっさり割り切ってほしいくらいだ。


 他に気になった点と言えばボイスの充て方について、である。
 本来ならば盛り上がるべきところで、なぜかボイスが充てられていないキャラクターもいて、首をかしげてしまう部分もあった。前半の密度と後半の密度の差は歴然としており、どうしても後半の方がスカスカな印象を受ける。この点については、実際にプレイしてみないとなんとも言えないと思うが、少なくとも私は後半の物足りなさは、せっかく竹内氏と絵師が築き上げてきたコミカル&スペクタクルな流れを台無しにしていると感じた。
 とは言え、それくらい残念に思ってしまうのは、声優の力量によるところもある。ガラクシア役の今井さんの演技には、参ったの一言である。




 この作品は、蒼いシリーズの外伝という名目ではなく、竹内ワールドの世界観を一段掘り下げる重責を担っているように見える。
 しかし、過去作の内容を把握していなくても、「話の展開についていけない……」、なんてことはまずない。もちろん過去作をプレイしていたほうが、よりよい理解に繋がるのは間違いない。竹内ワールドが縦にも横にも広がりを見せたことは容易に理解できるだろうし、もしかしたら、この世界観に一段と惹かれるといったプラス要素が萌芽するかもしれないからだ。しかし、それはあくまでもプラスアルファかつイフの話である。四タイトルのうちの一つをプレイするだけでも、ストーリーの大まかな流れは十分把握できるだろう。この惑星に強い興味を持ってから過去のタイトルをプレイしても、さほど違和感はないと思われる。


 一部のカテゴリを除いて、否応にも次回作へ期待をかけてしまう。頭抜けたビジュアル面を筆頭に、総合的なクオリティはかなり高い。ゲーム性の整備は急務かと思われるが、いつかピリオドを打つまで、この世界観だけは誰もが惹きこまれるもので在り続けてほしい。
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エロゲレビュアー歴10年目。ゲームは基本的に雑食。まわりの評判と自分の直感でプレイするものを決めるタイプ。クロシェットの大ファン。仕事が多忙につき、更新頻度が大幅に落ちています。
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