ご無沙汰しています。しぶとく生きていますAtoraです。いつまでこの生活が続くか分からない刹那的な日々を送っていますが、これが性に合っているのかもしれません。
今日は久しぶりに長文レビューを投下してみます!!……と意気込んだのはいいんですが、申し訳ない事に自分でも何言いたいか分からないレビューになってます(汗)。 とりあえず、上の御敷仁さんの絵で和んでください(ぉぃ
さて、今回レビューさせていただくのは、「ふぁみりあ」という同人ゲームです。大好きな絵師さんの一人、御敷さん繋がりでプレイしてみました。まだレビューは書いてませんが、「スズノネセブン」は相当面白かったですから、次回作の「カミカゼ☆エクスプローラー」には期待が持てますね。応援してます。
ただ、「スズノネセブン」に比べて、「ふぁみりあ」は、ちょっと現物を見つけるのが難しいかもしれません。あまりお店でお見かけしないように感じます。
この作品から滲み出る空気は、「やってみないと分からない」かもしれません。レビュー本文にはネタバレがありますが、プレイしていないと多分よく分からないと思います。興味ありましたら、是非プレイなさってみてください。
評価(☆→★→◎→○→△→×)
シナリオ○
グラフィック★ 好きですから~。
エッチ○
サウンド・ボイス◎
ゲームシステム○
人間が持つ本能の赴くままに行動したらこうなったという、シナリオの甘さ加減と端折り具合がいい意味で作用している作品。「中●生」や「14(歳)」といった単語が伏字無しに登場する点には、思わず驚愕の眼差しを向けてしまう。悪く言えば軽薄で流されやすくて、それでいてエッチの時だけはドSっ気を見せる主人公だが、そこはエロゲ―――心のどこかで、「いいぞ、(中●生と)もっとやれ」と応援してしまいそうになるのもまた一興か。とにかく、そこにはソフ倫もないし、メディ倫もない。言わば、楽園の一つと言えるのかもしれない。なんというか、これはこれでアリなのではなかろうか。
「エロゲーなのだから、過程を端折ってもいいじゃない」―――という開き直り具合が素晴らしい。プレイ当初は、LikeじゃなくてLoveからはじまる典型的な物語のひとつ………かと思っていた。ところがその考えは甘かった。
なにせ、鷺ノ宮姉妹の急接近具合や幼さは、もはや純愛ゲーどころの騒ぎではないのだ。中学生という点ももちろん騒ぐべきところではある(ゲーム本編では伏せられて“いない”)が、「だって・フォーリンラブ・突然」もびっくりの一方通行―――非常識にも程がある行き当たりばったりのLove(主に主人公にとって)なのだから。
さてさて。ぺたーんとぼいーんな美少女姉妹が、ひょんなことから主人公と暮らしていくこのゲーム。内容が実に甘ったるい。彼女たちはこちらの言うことはほぼ間違いなく聞いてくれるし、することなすことに全幅の信頼を置いてくれる。しかも、二人が彩人(主人公)の「妹なんです」とか「妹なんだ」なんて言ってきたりして!!? 二次元のロマンがここにある。
物語が始まる前から「実は会う前からLoveでした」なんて、ベタベタな展開は結構見るけれども、ゲーム開始時点でおにいちゃんラブの中学生(繰り返すが、ゲーム本編ではこの部分を伏せて“いない”)というのは、たとえ同人と言えどもあまり聞かない気がする……。挙句の果てには、主人公の取り合いにまで発展するのだから、これをこの世の楽園と呼ばずして何と呼ぼう。無論、主人公とのシンクロ率が高いプレイヤーほど、このありえないパラダイスを遺憾なく満喫できるというものだが。
……とまあ、色々と純愛を通り越している気がするものの、単純なヤリゲーとか抜きゲーの域にまでは達していない。いちゃらぶゲーとしての範疇でギリギリ納まっていると思う。この、どちらとも言えぬ微妙な境目で止まってくれているのも妙であろう。
さて、シナリオの爆走っぷり……というより、あまあまっぷりが目に付いたところで、その評を簡単に。
率直に言って、絶対に嫌いになれない物語であった。お話は要所を無難に纏めていると思う。とは言え、引き込まれるような深いテーマに沿っているわけではないし、話もごくごくあっさりとしていてかなり短めだ。私も、ストーリー性が優れているとはつゆほどにも思っていない。
けれど、お話の内容そのものを嫌いになることはできなかった。「ふぁみりあ」とあるように、この物語には親しげで暖かい風景がいくつも散りばめられている。たとえ姉妹というFamilyの一部がLiarであっても、その暖かみだけは最後まで消えなかったように感じる。ゆえに、私はこの物語を嫌いになれなかったわけだ。
御敷仁さんの同人作品という点でも注目しておきたい。
御敷さんのキャラ特有の動物的なモフモフ感というか、「耳と尻尾を生やしたらみんな獣っ娘になりそう」(うまく説明できません。そんな感じとしか…)というか………なんかペットを可愛がる時の「かわいい」にも似た感情が沸き起こってしまった。
初エッチに向かう話の流れには明らかに突拍子がなく、申し訳ないがライターさんも相当無理をなさっているとお見受けする。しかし、何よりも姉妹が人間とはちょっと違う野性的な思考回路を持っていると思えてしまうから許せてしまう。ひょっとしたら御敷氏の画風がそう思わせているのかもしれない。この絵・あの声で甘えられたときの破壊力と言ったら、「スズノネセブン」でイヤというほど見せつけられたばずだが、なかなかどうして、この作品でも面映い気持ちになってしまう。思わず姉にまたたびを手向けたくなった。
欲を言えば、もう少しアフターストーリーを楽しみたいところであった。個人的には、あまあま路線の行き着く先も目に焼き付けておきたかったので、少々残念な気持ちさえする。
突然であっても、そこには確かな恋愛劇があって、コンパクトながらも満足できる作品だったと思う。
“I'm in love true.”
Liarから生まれたLoveもまたよし。うーん、まいったまいった、ここまで萌えてしまった私の負けである。
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