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「カミカゼ☆エクスプローラー!」レビュー

カミカゼ☆エクスプローラー! 初回限定版カミカゼ☆エクスプローラー! 初回限定版
(2011/05/27)
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のレビューです。ちょっと加筆修正しました。

評価(☆→★→◎→○→△→×)
シナリオ○ 
グラフィック☆
エッチ☆
サウンド・ボイス★
ゲームシステム★ 


おっぱい☆エクスプローラー? いやいや、このゲームはおっぱいを探求するための作品ではない。むしろ「ちっぱい☆エクスプローラー」なのだから。
 クロシェットのいいところ。それは、ユーザーが「できる限りヒロインを誰も嫌いにならない」よう細やかな配慮を加え、物語が構築されていることだと思います。ストレスを溜めないことは、物語を読み進める上で非常に重要です。その点に関しては、「カミカゼ☆エクスプローラー!」でも例によって例のごとく、見事に体現されていました。プレイしていてすごく楽しかったですし、どのルートにおいても、いちゃラブを堪能させていただきました。

 当初は、変に穿った見方をせず単純にキャラ萌えだけを期待していれば、順当な評価を得られる作品かと思っていました。しかし、どうやら自分はタカをくくりすぎていたようです。このゲームの真髄は、乳の繰り合いにあったのです。
 「とりあえずおっぱい星人ならやっとけ」と思わせるロケットボイーンやバズーカボイーンを堪能できるえろシーンの数々は、今までのどのクロシェット作品よりも淫猥な雰囲気に満ちていました。

 仮におっぱい星人でなくとも、ワイ語盛りだくさんの濃いえっちを目の当たりにすれば、誰もがクロシェットの「突き抜け具合」を感じ取ることができるはずです。そしてなんと言っても、うさぴょんこと宇佐美沙織は救いようのない変態路線を我が物顔で驀進しており、ちっぱい党にもたまらない作品となっています。これには、初代シリアナード・レイである誰かさんも背筋を凍らせているのが容易に想像できるというものです。


 以下は、シナリオの分析、評価、雑感などをつらつらと。考察を加えているわけではないので、面倒という方は、飛ばしていただいたほうがいいでしょう。





[姫川風花]
 どう見てもぽわぽわ代表。クロシェットのヒロインの一番手というと、集合写真の中央にいながら一歩引いている感じがします。「スズノネセブン!!」の仁乃にしろ、「あまつみそらに!」の神奈にしろ、他のヒロインのインパクトにうち勝てていなかったように思っていました。とくに神奈は妹の美唯のキャラクターが強すぎて、どことなく窮屈な思いをしているように感じられたほどです。

 この「カミカゼ☆エクスプローラー!」でも、ヒロインは、サブキャラも含め一癖も二癖もある曲者ぞろいです。そんな中で第一ヒロインはどうなることやらと心配しておりましたが、、風花にいたってはそんな心配とは無縁でした。冒頭からコロコロと表情や仕草が変わるので、発売前の立ち絵情報からは全く想像できないほど、キャラクターが活き活きとして見えます。立ち絵の上目遣いの表情や、指を立てる所作にはグッとくることでしょう。

 控えめなキャラクターではあるものの、時に強い自己主張を行い、芯の強さを表に出してくれます。ここらへんが彼女の魅力なのです。変化に富んだ立ち絵差分の恩恵に浴したおかげで、プレイ前とはまるで違うキャラクターのように見えました。

 個別ルートに入ると、途端にアマアマなカップルのできあがり。風花自身がエッチな自分を意識していく流れがあり、実際、えっちはかなり濃いです。恋人以前の風花も魅力的ですが、恋人その後はかわいさ3割増しになってました。結局のところ、いちゃラブをどれだけ楽しめるかが評価のポイントだと思います。
 物語の本筋はもっと違うところにあるんですが、こちらの方はあまり洗練されていません。これはどのヒロインにも言えることで、いちゃラブの描写に較べると、本筋の展開はいくらかランクダウンしてしまいます。
 つまらないというわけではないんです。攻略する順番によって、二度塗りになっているところがあるのが問題なんです。


 それはさておき、鮎川ひなたさんの演技は風花のイメージにぴったり。物語を読み進めるうちに、感情移入してしまいました。個人的には、最も惹かれたキャラクターでしたね。




[沖原琴羽]
 おっぱいオブおっぱい。まさに澄之江が誇るおっぱいクイーン。とにかく、そのロケットボイーンのインパクトに視覚的に圧殺されそうになりました。腕を組んだ立ち絵が強調すべきものをしっかりと強調してて、プレイはじめたての頃はかなーり凶悪な果実に見えます。
 「でも、ぶっちゃけスズノネの美奈都と大差ないよね」って言われればそれまでなんですが、なまじ他のヒロインも立派なものをお持ちなので、どうしてもエッチシーンに期待せずにはいられないキャラクターでした。なかでも、その“きょ(だいお)っぱい”を活かした騎乗位エロは必見です。ライターさん分かってらっしゃる。

 シナリオはあんまり褒められたものではありません。個別ルートへの展開がかなり強引で、恋人その後の物語がなかなか核心を衝いてくれないんです。これには、かなり不満が残りました。なので、完全にいちゃラブと割り切らなければ到底読めたものではないでしょう。
 とにかく、いちゃラブしてますね、青春してますねって感じの面映い恋愛劇でした。エレガントな琴羽が照れた時などは例にもれず、いたるところで“琴羽=かわいい”を連発しており、ライターさんの心情が意図せずしてダダ漏れになっているようでちょっとやりすぎな感もあります。
 琴羽の善人ぶりは風花ルートでも見受けられ、やはり嫌いになれない人格者でした。


 シナリオの具体的な内容に関しては、ここではあえて割愛します。ネタがタイムリーすぎて、発売時期の悪さが悔やまれるところです(時が経てば、書き直すこともあるでしょう)


 その分と言ってはなんですが、エッチシーンの事を少し書いてみます。
 これは美汐にも言えることなのですが、琴羽の孕ませ願望の強さには思わず面喰ってしまいました。クロシェットはそれなりに濃いエロを取り揃えているブランドという認識がありました。「けっこう濃いなあ」という印象は当初からあったんです。
 ところが、この作品ではそれが一気に濃くなった。琴羽や美汐のように、強烈な孕ませ願望を持ったヒロインが出てきてしまった。それはもう、幼馴染み補正のような隠しパラメーターでもあるのかと邪推してしまうくらいに濃いものなのです。

 しかも、ワイ語まで飛び交う始末。今までのクロシェットのえろとは明らかに勝手が違っていました。いずれにしろ、この変態告白が慶司の変態verの嗜虐心をくすぐっているのは間違いなく、琴羽のえっちシーンは、弾丸ロケットおっぱいも手伝って、変態チックな空間を上手く創り出していると思います。Viva BA-COUPLE!!
 

 声を担当した五行なずなさんというと、「ましろ色シンフォニー」の瀬名愛理を思い出してしまいます。自分の信念に基づいてサバサバと行動していながら、ちょっと抜けたところがあるツンデレ風味のキャラクター。五行さんの声は、まさに琴羽のイメージどおりでした。独白に関しても演技力が光ります。上に書いたような、エッチシーンではМっ気が強くなる点もいいですね。





[祐天寺美汐]
 初恋の王子様がふとした事で過去の一件を思い出し、雪崩式に恋愛に発展するといういかにもエロゲらしいハッピーストーリーです。王道と言えば王道なのですが、これも琴羽と同様で共通ルートからの展開が性急すぎる感じがしました。自分の中では、このルートの評価は高くありません。
 個別ルートは、琴羽以上に結ばれる過程の端折り具合が気になりました。第一、伏線となる過去の事件は、乙女が恋する理由づけとしてはあまりにも弱すぎる。とは言え、疑似二重人格を地で行くギャップの激しさは見もので、化けの皮の剥がれた後のいちゃラブ度はなかなかのもの。共通ルートや他のルートでもそうなんですが、美汐のダメかわいさは彼女特有のチャームポイントとなっていました。

 それだけにもったいない。


“エッチシーンでは裏人格となってしまったタカビーなお嬢様像が全く生かされていないのが”


です。 うん、何度プレイしても実にもったいない気がします。愛される側に徹してしまうのも、いちゃラブゲーとしては正しい姿ではあると思うんですが、せっかくのよい素材を転がしたままにしてる気がします。ひょっとしたら、FDで回収されるのかもしれませんね。
 シナリオが最もファンタジックに味つけされており、大風呂敷で畳んでいる印象が拭えません。ラストの展開はかなり強引でした。


 青山ゆかりさんのヴォイスには、さすがに耳が慣れました。裏と表の切り替えが洗練されていて、これは妥当な人選でしょう。





[速瀬まなみ]

 妹にプラスして“ロリ巨乳”というクロシェット唯一のレア属性をお持ちのキャラクターです。おにいちゃんラブひとすじに生きる彼女のメティスは、貫く者の意である“ペネトレイター”。そんなまなみらしく、シナリオも最初から最後まで突き抜けていました。
 最後なんてワープ能力まがいのメティスですから、その思いの丈は尋常ではありません。


「ただひたすらに想いをこめて、ただひたすらに願いをこめて。」(本編より)


 常日頃、お兄ちゃんラブの妹に対し、この世界では倫理や道徳の壁なんてあってないようなものでした。それどころか、速瀬兄妹はその背徳感をカンフル剤にしてしまうほどのラブラブっぷり。いやはやお見それしました。
 主人公の恋愛に対するスタイルは、ここで明らかにされます。たぶん理詰めで否定的に語った途端に、このシナリオは空虚なものと化すでしょう。明らかに近親相姦なのに、疑義を挟むのが野暮に思えました。


 出身地クロシェットの妹は、何がなんでも「おにいちゃん→おにいちゃん→おにいちゃん」ですから、いちゃラブ要素はことのほか高く、妹フリークにとってはたまらない一編であること請け合い。すぐにまなみの虜になる方もいらっしゃると思います。

 そして、演じたヒマリさんには脱帽の一言です。スズノネの仁乃で魅せたオロオロとしたキャラクターもそれはそれでよかったんですが、まなみは声とのシンクロという点ではその上を行きます。とにかく耳が幸せでした。




[宇佐美沙織]
 巷では“おっぱい☆エクスプローラー”と囁かれている本作ですが、そうじゃないと思います。この作品は、おっぱいではなく、ちっぱいを探求してこそ、エクスプローラーと言えましょう。


 さて、「木は森の中に隠せ」という格言もあるように、ちっぱいはでかぱいの中に隠すと、より一層際立ちます。8個のきょぬーに囲まれてただでさえそのちっぱいを目立たせているんですが、それに上乗せしてあなぅー担当という重責を担っており、最も変態チックなヒロインだと断言しておきましょう。
 ちっぱいちっぱいと繰り返してますが、決してちっぱいじゃなくて相対的にちっぱいだけです。ぺたんチズムを極めんとするロリ諸兄は悪しからず。


 物語は他のヒロインと比べるとアルゴノート部分の外枠に位置しておりますが、それだけに物語を包む風呂敷の一つでもあり、読み物としての観点から言うと、このルートはデザートに取っておいたほうがいいでしょう。
 恋愛描写については比較的段階を踏んでいて、小恥ずかしいいちゃラブの過程を味わえます。他のヒロインたちは、誰かが背中を押せばすぐにでも“つがい”になれるほど好感度が飽和状態なので、いちゃラブ展開がスピーディーに感じられます。これに対し、沙織の場合はそれとはまったく正反対の立ち位置から始まるので、恋人関係に至るまでの描写が恐ろしく丁寧なのです。その反面、後述するえちぃが斜め45℃ほど見事にぶっ飛んでおり、突っ込みどころも満載となっております(まなみの立ち位置はあまりにも特殊。タブーすぎます)。

 これまで取り上げたヒロインすべて、いい意味で何かしら変態じみたところが数多くあったんですが、それにも増して、濡れ場で最も人格が変わってしまうのは間違いなくうさぴょんです。初体験があなぅーというのはクロシェットヒロインズでは初の試み(記憶が確かなら)ですし、キスはダメで○○○○(自粛)はいいなどと言われたら、もうエロゲー男子は脳だけを異次元にトリップさせたかのような、とにかくものすごい邪まなピンク電波を一身に浴びるしかないのであります。




……こ、これに抗えとおっしゃる?



 いや無理だ。
  この初卑語デビューの衝撃波は、収まるどころか後々までさざ波のように継続していくので、エロを期待しつつ、読み疲れることなく物語を楽しめました。流石はあなぅー担当といったところでしょうか、第2のシリアナード・レイになれる素質すら垣間見えます。

 まなみとは違った意味で


「吶喊ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~ん!」


していました。



 沙織ルートの真髄は、えっちにこそあると言えるでしょう。ただでさえ、エロスをむんむんとまき散らしているきょぬーヒロインズに負けず劣らずの変態っぷりを見せつけてくれるからです。文句なし。このルートを舐り尽くすだけでもお釣りが来ます。


 七原ことみさんの降板という逆境にもめげず、みるさんが見事に代役を果たされていますね。まったく違和感がありません。



[シナリオ総括]
 ここまでシナリオとエロスを中心に見てきましたが、残念なことに物語としての評価は必ずしも高くありません。全て読破としたとしても、かなりチープな部類になってしまいます。とくに琴羽と美汐ルートに関しては粗さが否めず、読み物としては決して上質なものとは言いがたいです。
 メティスの持つ性質上、それを重視したシナリオが書かれるのは必至なのですが、バトルの描写がクライマックスにしては盛り上がりを欠いていたり、沙織のようにあまりにも衝撃的な濡れ場が待ち受けていたりするので、スマートな作品には程遠いです。

 また、どのルートも慶司とヒロインが力を合わせて事件に立ち向かうというスタイルには大差がなく、慶司の“ジョーカー”というメティスの特異性もあいまって、2人の共同メティスによる解決という安易な流れができているのが残念でした。
 結局のところ、黒瀧と淡島エリという黒幕にはさほど変化がないため、下手をすると二人目の時点で物語としての求心力を失い、いちゃラブものとしてしか妥協せざるを得なくなる場合も出てきます。


 作中でシーシュポスという固有名詞が登場しました。シーシュポスは、神話上では岩を永遠に転がし続ける悲劇的な登場人物ですが、徒労という意味では、我々こそがシーシュポスとなりえます。神話のシーシュポスと違うのは、それが4回で済むことです。言わずもがな、1周目に関してはノーカンですけどね。



[ココに注目!!]
 全体を通して特筆すべきところは2点あります。
 何度も書いていますが、まずはえろの濃さです。スズノネでもエロスは濃かったものの、それとは比べ物にならないくらい、淫靡さという点で突き抜けています。たとえば琴羽や美汐の強い孕み願望にしろ、沙織のあなぅーにしろ、和姦とは言え、かなり濃いシチュエーションと言動が目立ちます。これは、はじめて同士ゆえの好奇心や慶司自身の好奇心の一言では片付けられません。
 スズノネでもエロは相当頑張っていましたが、カミカゼほど突き抜けた感じはなく、あくまでも純な恋愛の延長線としての描写がその根底にありました。


 今回はそうじゃない。
 シナリオとえっちシーンは、全く違う空気を演出していました。ヒロインがもれなくエロエロなのはプレイヤーとしては大歓迎ですが、聡明な好青年であるはずの慶司も、濡れ場前後から下品な卑語を吐き出し続ける好色マシーンへと変貌を遂げてしまいます。主人公の不可解なまでの君子豹変ぶりは、「よいではないかーよいではないかー」「お戯れを」「あーれー」の流れに通ずるものがあります。ひょっとすると、萎える人もいるのではないでしょうか?

 私もこれには最初、度肝を抜かれました。あの慶司がまさか……と思いましたもん。
 しかしですね、よーく考えてみると、カミカゼという作品は、シナリオとの整合性とかヒロインのお淑やかさとかそういう形式ぶったところは抜きにして、あたかもローデビルのような(と言うと淫乱を思い浮かべてしまいますね)エロいシチュエーションを味わうことにこそ、その真髄があったように思われるんです。
 むろん萌えゲーの範疇には含まれる作品だとは思います。とは言え、こうもヒロインの痴態をまざまざと見せつけられてしまうと、やはりエッチ重視の作品だと結論づけざるをえないし、あるいは変態ゲー、抜きゲーのくせに萌えゲーの殻をかぶっていると評することもできます。


 ちょっと昔に出てきた萌エロというカテゴリが変態性の強いベクトルに傾いだような、“堕ちる過程に萌える”とでも言いますか、いちゃラブを際限なく突き詰めていくと、悠然と、そしていつの間にか、変態といちゃラブの臨界値を突破してしまうのでしょう。勃起乳首が出てくるのは全く予期しておらず、これはもう抜きゲーとしての要件を満たしていると言っても過言ではありません。最近のエロゲーキャラはAV女優も顔負けのワイ語句を連発しますが、普段の言動とのギャップを確信犯的なまでに逆手に取っているいい例です。

 さて、長々と書いてしまいましたが、まずは[えろに関して]でした。



 で、もう一つ「気をつけてプレイするといいかも?」と私が感じたのは絵と演出に秘められていました。



 これまでのクロシェットの作品と比べても、演出面における強化、重視が著しい作品です。とにかく立ち絵のバリエーションは圧巻の一言。キャラクターの仕草や表情が矢継ぎ早に変化するため、オートモードで観賞していたいほどです。
 スズノネでも会話文中に仕草や表情が変わることがありましたが、変わるといっても1、2回、多くても3回ほどでした。ところがこの作品では、さも当たり前のように3回、4回と変化します。しゃべってる時の感情にピタリと符合する1枚1枚が、そこに宛がわれているわけです。


 これら感情の起伏は、ポーズごとの表情差分の数にも表れています。CHARACTER MODEの立ち絵差分の総和をキャラクターごとにまとめてみると、


風花 250
琴羽 198
まなみ 238
美汐 218
沙織 276



となっています。
 これに対し、スズノネはどうだったか。原作にCHARACTER MODEシステムがないのでファンディスクでの数になりますけども、


仁乃 116
柚子里 108
美奈都 104
すみれ 112



こんな感じです。こちらはあくまでも参考値ですが、いちばん少ない琴羽とスズノネのメインヒロインズを比べても、約2倍の開きがあります。
 クロシェットが注力したのは、この点に他なりません。仕草を頻繁に変えるだけでキャラクターが動的に見えたのは、まぎれもない事実です。それと比べてしまうと、時間的に前の作品というのは、やっぱりぎこちなさが目に付いてしまいます。
 立ち絵のバリエーションの豊富さ、細やかな変化が、キャラクターをいきいきと動かす原動力となっているのは明らか。カミカゼ仕様に慣れてしまうと、これが当たり前になってしまうから不思議な感じがします。

 ただ少し反動も…。これら多彩な立ち絵差分に際して、エロ抜きの一般イベントCGは、若干抑えめに設定されていました。プレイ中は気づいてなかったのですが、一般CGの割合とエロCGの割合は、半々の割合だったスズノネと比べると、エロCGに2割ほど重きが置かれています。枚数も計10枚ほど少なくなっていますが、決して手抜き工事を行ったという風には見えません。むしろ充実していた。

 これは私の想像に過ぎませんが、一般CGを削ったぶんエロCGと立ち絵差分に充てたと考えれば、CGよりも立ち絵で物語を楽しませるという目論見は、ある程度、達成されているのではないでしょうか。



【総評】
 御敷仁という看板絵師さんに数多くの立ち絵差分とそれに伴う細やかな演出。そして非常に濃いエロスを堪能できるとくれば、初回版がロットアップするのも至極納得のいく作品でありました。日常シーンと個別のいちゃラブを心ゆくまで楽しみつつ、濃厚なエッチシーン(とくにうさぴょん)に頭を蕩けさせるのが、本作の正しい味わい方と言えるでしょう。

 クロシェットが積んできた実績に見合うだけの満足感を得ることができました。概ね信頼できるきっちりとした構成力。否応にも好印象を覚えてしまう作品です。



【雑記】 こんなに書くことになろうとは。でも、本当にこの作品は楽しかった。少しでも参考になれば幸いです。
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コメント
No title
レビューお疲れ様です。
私もようやく先日フルコンプしました。
さて、レビューでも書くかという段階で、
Atoraさんとkomaichiさんのレビューを
拝見させて頂いて書くことがなくなりましたww

やはり立ち絵のバリエーションには
Atoraさんも気が向いたようですね。
私も体験版やった時点でコロコロ変わって
丁寧だな~と感じていましたが、
本編でも変わらないクオリティで
すごく感心させられました。

次はRewriteでしょうか?
私も予約済みですが
相当長いみたいなので覚悟してます。
ではまたノシ
2011/06/21(火) 01:42 | URL | katori #-[ コメントの編集]
No title
>>katoriさん

こんにちは。目を通していただき感謝です。

御敷さんが大好きで、
PCゲーム媒体に出られる前から追っている身としては、
待ちに待った作品でした。
夢見奏の「ふぁみりあ」の頃から考えると、
カミカゼにおける躍進ぶりには感嘆を禁じえませんね。
微細な表情やしぐさの変化、萌えゲーなのに濃いエロ、
ここまでやってくれたら、私は文句ありません。

次はリライトです。先ほど届きました。
間にフリーゲームのレビューを挟もうとしたのですが、
全く時間がとれずに来てしまいました。
紹介できる時間があればいいのですが…。

Skyさんとの合同企画も立っておりますし、
頭を働かせて色々と考察できればいいなと考えております。
2011/06/24(金) 13:12 | URL | Atora #fk6FCkI6[ コメントの編集]
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Atora

Author:Atora
エロゲレビュアー歴10年目。ゲームは基本的に雑食。まわりの評判と自分の直感でプレイするものを決めるタイプ。クロシェットの大ファン。仕事が多忙につき、更新頻度が大幅に落ちています。
何かご用がありましたら lycaon-theあっとjoker.117.cx  までお願いします。

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