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「DRACU-RIOT!」レビュー

DRACU-RIOT!DRACU-RIOT!
(2012/03/30)
Windows

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のレビューです。批評空間と同じものです(ネタがない)。とりあえず評価とかシナリオとか抜きにすると、


エリナはエロかわいい。


ではレビューどうぞ。

【パッケージスペック】
・B4サイズだが、薄いゆず仕様箱なので実質A4か
・DVD一枚
・マニュアル
・Lyceeカード(エリナ)


評価(☆→★→◎→○→△→×)
シナリオ○
グラフィック☆
エッチ◎
サウンド★
ボイス◎
ゲームシステム◎ 


丁寧に作った感じがバリバリに出ている。それがゆえに、襤褸を出してしまったゲームだと思う。
 前後の選択肢へのジャンプ機能、セーブ枠を増やせる機能などを有する充実したシステム面(※1)、臨場感を倍増させる多彩な楽曲、名声に違わぬハイクオリティなCGの数々。ゆずソフトが満を持してリリースした本作は、実績と経験に裏打ちされた、ユーザーを一手に惹きつけるに相応しい魅力を醸し出していた。事実、それは発売前から隠し通せるものではなく、某ブランドが迂闊にも零してしまった本音こそが、この作品に対するユーザー側の期待の高さを代言してくれたように思う。

 ところが、実際にプレイしてみると、どういうわけか「そこそこの作品」に留まってしまった。決して悪くはないのだが、手放しで喜べる作品でないことは確かだろう。

 その原因をシナリオに求める方向性は、決して間違ってはいない。シナリオに関しては、多くのレビュアーが指摘している通り、何かしらの問題を抱えていると僕も思う。たとえば共通ルートは、日々のイベントをこなしていくことでなんとか繋いでるような代物。『DRACU-RIOT!』の世界に入りたての頃は新鮮味があるものの、これを幾度となく繰り返されるとユーザーとしては飽きが来てしまう。ふとした弾みでスキップ機能を行使してしまいかねない。

 また、いざ個別ルートに入っても完成度の高低差が立ちはだかる。エリナルートはイレギュラーに次ぐイレギュラーで陸の孤島と化しているし、梓ルートは微妙なバトルシーンと主人公のヘタレ具合が気がかり。美羽、莉音ルートはクライマックスの描写において、いずれも緊迫感と壮大さに欠けている。

 そんな中で、隠しキャラルートはかなりの好感触を得た。後付けしてある割には、なかなかヤバい気持ちにさせてくれる。全体的にこのゲームの私服のセンスは好きだが、インパクトで言えば、このキャラの私服に勝るものは…………うん、なかなかないだろう(※2)。一枚絵がことごとく印象的なルートで、コンパクトに纏め上げられていた。

 さて、シナリオを総評すると、隠しルート以外の印象がやや悪い。いずれのルートも心情の吐露が激しすぎる上、黒幕を一本化できていないとあって、物語の展開が何から何まで性急に過ぎると思う。いちゃラブも足りない。どデカい事件もかくかくしかじかで収束させてしまうのは、小奇麗にまとめようとしたせいもあるだろう。

 また、どのライターも、エリナの扱いが巧い…、もといズルい。脇役に徹している時ほど魅力的なサブキャラへと早変わりしており、結ばれる二人の水先案内人のような立ち回りをしている。ただし、彼女には気の毒な事に、当人のルートはさほど芳しいものではなかったと重ねておきたい。いと哀れ。

 ここでよく引き合いに出される『ドラクリウス』は、僕自身が未プレイなのでなんとも言えない。それよりも、ライターのJ・さいろーと姫ノ木あくの両氏が担当した『カミカゼ☆エクスプローラー』と比べられると、些か同情を禁じえない。これについては後述する。

ただし僕自身は、ゆずソフトのシナリオには、さほど評価に重きを置いていない。飛びぬけてネガティブな物語進行上、あるいはシステム上の不具合さえなければ、一定以上の萌えゲーとしての評価は割かし簡単に生まれる。それは、ゆずソフトのいいところでもあるし、悪いところでもある。そう思うからだ。



 そこで、僕はこの作品に対し、一つの異なるアプローチをかけてみたい。

 ゆずソフトのビジュアル面に対する期待値は常日頃から非常に高いが、それでも楽天的に見ていられる安心感がある。業界でも名うての原画家、いわゆる“むりこぶ”コンビに死角は全く見られない。これに、SD原画で不動の地位を築いた、こもわた遥華氏のSDが冴え渡る。まさに鬼に金棒。見てくれの良さは、多くのユーザーを魅了してやまないことだろう。まこと申し分ないと思う。

 ところが、プレイ後間もなく、僕はやきもきとしてしまった。ここでは、その要因を演出面に拠りたい。

 このゲームの特徴として、キャラクターの表情や仕草がやたらと移り変わる点が挙げられる。無論、それ自体は賞賛すべきことだ。コロコロと表情が変わるのは、演出に力を入れている証左であるからだ。ところが、この「演出」というのが曲者。手放しで賞賛しているユーザーに、ちょっと待ったをかけてみたくなった次第である。

たとえば、句読点や三点リーダはおろか、見えない句読点の間に、キャラクターの仕草や表情が変化することが多い、というのがあるように思う。その中の少なからぬ数の台詞に違和を感じた。大半は演出として看過できるとしても、時としてあからさまにぎくしゃくする箇所があった。表情が変わる前触れのような一呼吸ぶんの空白があって、なんとも薄気味悪くなったのである。ゆえに、台詞回しがメカニカルに思え、ヒロインがやや無機質に映ってしまう場面に出くわした。この現象は、とくにおっとりとした喋り方をする莉音や小夜に顕著に見られる。

実際に表情が変化するパターンのバリエーションは優秀だ。表情がふとした拍子に変わるのは、ユーザー側から見て楽しいものだ。しつこいようだが、それは長所として評価できる点である。しかし、変える必要がないようなところでも、“無理に表情を変えさせている点”、“自然な表情を作り手が意識しすぎて、逆に不自然になっている点”が随所に見られ、いかにも演出を強化していると錯覚しやすい。もっとも、これは声優側の問題ではないと思う。特段に演技が下手と言うわけでなし、台詞回しが不自然というわけでもなし。となると、演出した側の感覚的な問題ということになりはしないだろうか。

 ハイレベルな立ち絵の変化を事も無げにこなした作品と言えば、浅学な僕が知る限り、『カミカゼ☆エクスプローラー』、『恋色空模様』くらいのものだ。今回はライターの構成、表情差分の比較のしやすさからカミカゼを引き合いに出すが、あの作品の立ち絵演出をリスペクトしてやまないのは、「台詞に反応して、聞いているキャラクターの表情がリアルタイムで変化した点」、「喋りながら表情や仕草を変化させた点」にある。『DRACU-RIOT!』に、これらはほとんど見られないため、体感的に台詞回しが単調に思える箇所がある。これも、シナリオの煮詰め具合と相俟って、作品の評価を下げている一因だと思う。



【ポーズごとの表情差分】

ドラクリ
美羽 ①81+②81+52=214
梓 ①81+②81+64=226
莉音 ①60+②60+44=164
エリナ ①62+②62+87=211
ニコラ ①145+②145=290 (カラコンの影響で非常に多くなっている)

カミカゼ
風花 250
琴羽 198
まなみ 238
美汐 218
沙織 276

別に『DRACU-RIOT!』の立ち絵の数が不足しているとか、そういう話ではない。①と②の体勢がほぼ一緒のため、表情差分が同数となっているのが問題だ。これがおそらく、『カミカゼ☆エクスプローラー』との決定的な差とみる。カミカゼと比べられると同情してしまうのは、何もシナリオの問題だけではない。(とくに立ち絵で会話する時の)キャラクターの動きの魅せ方にあるように思う。カミカゼの方はポーズ自体が大きく3パターンあって、キャラクターの動かし方にバリエーションがあった。これに対し、ドラクリはポーズ変化が比較的微細な変化なので、キャラクターが棒立ちのまま表情を変えている、という風に見えてしまう。視覚効果が薄いのだ。悲しきかな、ライター陣の“かぶり具合”を考えた上で比較すると、優劣をそこに求める他ないだろう。

 また、徹底して漫符を使わない姿勢が解せない。それなりに立ち絵に気を使っていながら、漫符が蝙蝠にしか付かないというのは疑問の一言。ブランドとしての故の拘りか、リアリティ追求のためか―そもそも吸血鬼がリアリティから外れるわけだが―、はたまた他に理由があるのかは定かではない。僕が察するに、表情の変化で『DRACU-RIOT!』のキャラクターたちの魅力を伝えるのは、些か“苦しかった”ように思える。可能な限り表情を有効に、有用に使おうとしているのが見てとれるが、いかんせんそれが結果に結びついていない。厳しいようだが、立ち絵の演出にはさらなる研究を望みたい。

 最後に補足しておくと、CGにおける表情の変化の方は全く問題ない。左下端に立ち絵を流用した表情の変化が表示される場合もあるが、表示域が小さいために、こちらの表情の変化はさほど気にならない。演出は総体的には丁寧と言えるだろう。

 エッチ全般に関しては、『天神乱漫』の頃からは途方もない成長を遂げた。それなりにマニアックなシーンを取り揃えているし、回想数も25と申し分ない。一つ一つのシーン自体も萌えゲーにしてはなかなか。決して使えない事はないだろう。そして何よりも、むりこぶのエロ絵目当てのユーザーには、このゲームは眼福と思われるクオリティ。エクストラシナリオがあって、さらには隠しキャラもいるとならば、まさに至れり尽くせりである。

 このゲームは、四角い画面の端から端までを使うことの難しさを露呈した。作り手が意図した演出効果と僕の受け取り方に、若干の狂いが生じた作品であった。今回は設定に面白みがあったぶん、それに振り回された印象があり、立ち絵の件も加えて、期待値よりも評価を下げざるを得なかった。紙幅を割いて苦言を呈させていただいたが、それだけに今後とも期待したいブランドである。



【雑記】
◆[作中の会話から]ベルゲングリューンは帝国きっての名参謀でしたが、極めて盲従性が強い人物だったように思います。彼の不運は、キルヒアイス、ロイエンタールという稀代の名提督の下で働いた事にあ……(本編と関係ないのでここまで)

※1・・・スキップが若干遅いのは否めません。

※2・・・エリナの私服も好きなんです。ほんとセンスの良さには脱帽します。
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エロゲレビュアー歴10年目。ゲームは基本的に雑食。まわりの評判と自分の直感でプレイするものを決めるタイプ。クロシェットの大ファン。仕事が多忙につき、更新頻度が大幅に落ちています。
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