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「紅神楽」レビュー

紅神楽紅神楽
(2012/07/27)
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のレビューを書きました。巫女さん好きな人にはいいんじゃないでしょうか、なんて無責任なことも言えないので、気になる方はレビュー読んでいただけると幸いです。
 評価はかなり辛め。ただし、でぼのす+エゴ作品は結構な数やってるので、僕が評価慣れしてるだけかもしれません。ビギナーとは目線の高さが違いすぎる節がありますので、購入の参考にはならんと思います…。

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の予定ですが、恥ずかしながらこないだ思いっきり倒れまして、以来、休日は安静を心がけております。家にいる時間が増えるので、ひょっとしたらレビューを書くスピードが上がるかもしれません。まあ、そんな感じの近況です。
評価(☆→★→◎→○→△→×)
シナリオ△
 変わり映えしません。これは悪い意味で、かな。
グラフィック◎
 いつもの顔です。見慣れた絵ですね。秋葉原駅に看板もありました。
エッチ★
 回想の数は54。ただし、同じ絵で2回鑑賞できるものがあるので、もう少し数は多いです。
サウンド△
 これはちょっと評価が難しいんですが、雰囲気程度ですかね。
ボイス◎
 民安さんがかなり良さげ。濡れ場での出番が少ないのが残念。
ゲームシステム△
 このレベルで留まってると厳しいかと。×も考えました。

システム面で「トキノ戦華」に劣り、ロリ成分で「てんあく」に劣り、物語で完全に停滞してしまった。「トキノ戦華」で見た、システム面での光明とは一体なんだったのか。ブランドの保守志向の強さが伺える一作。

 「IZUMO」が世に出てから11年経つが、何も変わっていないことに、
ほんの少しの安堵とそれなりに大きな失望を感じた。
システムはおろか、シチュエーションや物語の骨子ですら「鬼神楽」、
「月神楽」へと遡及しており、ブランドの停滞ぶりを顕かにしたと言える。

 今回のゲームシステムは、7年前の「鬼神楽」に巻き戻りした程度のもの。
ターン性の陳腐で工夫も何もないSRPGとあっては、見るべき点は皆無である。
そういうわけで、おおまかなシステムの説明はすっ飛ばさせていただくとして、
細部を見ても、これがなかなか機能していないように見受けられる。
たとえば妖怪合成はほとんどシステムとしての体を成しておらず、
出番はほぼゼロという有様。
ここらへんに時間を費やしても全くの徒労に終わるのでやめたほうがよい。
これなら、まだIZUMOの勾玉システムのほうが見るべきものがあった。

 また、ラスボスが異様なまでに強く、
「IZUMO零」のラスボスとは違う意味で運ゲーなのはいかがなものか。
決して斃せないというわけではないが、とにかく理不尽なまでの強さを誇り、
道中はともかくとして、ゲームバランスがあまりよろしくないように思える。

ヒロインが妖怪に犯されれば、主人公が治療を施すという構図もお約束だ。
ネタが枯渇したのか、主人公が妖怪というのはエロゲーとしては珍しいが、
彼の変身能力と、妖力を無効化できる都合の良い札の存在がどうにも釈然としない。
結局、肝心の治療が言い訳じみたものになっていて、設定が余計に感じた。

話の骨子も黒幕の存在そのままに、人物設定を都合よく置き換えたに過ぎない。
単に襲われる巫女が変わっただけという、
神楽シリーズの一柱としては、あまりにも保守的な内容である。

 当のエロシーンも、妖怪たちに襲われて初めてCGを拝める類のもの。
昔からこの構図には疑問を持っていたのだが、気絶の符が、
神楽シリーズが孕む自家撞着ぶりをむざむざと露呈してしまった。
『異種間陵辱』というのは、とりもなおさずヒロインの『敗北』の二文字に直結する。
プレイヤーの勝利を優先させるはずのゲームで敗北などしろとは、
まさに自己矛盾以外の何者でもない。このゲームの醍醐味はまさに陵辱にあるのだが、
プレイヤーに負けさせる作業を強いている点で、気絶すなわちオウンゴールに等しい。
自らのシステムに対する、ブランドの敗北宣言と言ってもいいだろう。

ただ、僕は何も有象無象の妖怪に巫女さんがNTRされるのが嫌いなわけではない。
妖怪がNTLのを、こちらからけしかけなければならないのが苦痛なのだ。
けしかけると言っても、回収と称する作業において僕らができると言えば、
単に指をくわえて見ているか、気絶の符を装備させて突っ込ませるに過ぎない。


そ れ が い や な の だ 。


なんら無抵抗のままNTRされるのと、抵抗した上でNTRされるのとでは、
そこから得られるカタルシスが全く違うように思うのだ。
ところが、SRPGやらSLGを搭載している神楽シリーズでは、
パラメータ的な問題が重くのしかかっており、
その辺の考慮が全くと言っていいほどなされていない。

このように駄々をこねても、勧善懲悪の善という側から見て、
上手い具合に「勝てそうで勝てないゲームシステム」を構築するのは、
ほとんどと言っていいほど前例がなく、一からこれを創り上げるのは至難の業だろう。

なので、たとえば、双方のHPの残量が一定以下になった場合に、
シチュエーションの程度が変わったり、
ヴィーナスブラッドシリーズのようなNTL側の物語にしたりすると、
先ほどの矛盾が解消されてゲームとして面白くなるのかもしれない。
まあ、その辺をやると、「からかいコメディ」を日常に良く用いる
ライターさんが苦心しそうだが。

ただ、こうでもしないと、作業プレイという鳥籠から、
いつまで経っても羽ばたけないように思える。それは見てられない。


 古いプレイヤーほど、経験と記憶に絡め取られ、
ブランドの停滞ぶりを強く意識してしまい、さほど満足できない。
逆に、新規プレイヤーほど、ビジュアルや陵辱に目が行ってしまい、
評価が高く出てしまいがちなのではないだろうか。
生粋のでぼのすファンや一見さんといった一部の層だけが、
でぼの巣が経営する「巫女スキーパーク」への出入りを許されるのである。
マイルドな陵辱とは言え、高評価へ繋がる門は極めて狭いだろう。

いつもの妖怪たちに、いつもの巫女さんに、いつものゲームシステムに、
いつものエロシーンに、いつもの回収プレイ。

ここが行きつけの喫茶店ならばよい。
だが、エロゲーというのは喫茶店じゃないんだ。
それでも喫茶店風の「いつもの」という供し方をするのならば、
それに相応しいもの作りをすべきだろう。 
この作品、「いつもの!」と軽々しく頼めるような、
落ち着ける味わいとは到底言いがたいのである。



【雑記】
 サブヒロインの魅力が生かしきれてないのは残念。
絵師も「てんあく」できっちりロリ方面の実績を残しているので、
向日葵にはもっと濡れ場を用意してほしかった。いいロリキャラだと思うんだけど。
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エロゲレビュアー歴10年目。ゲームは基本的に雑食。まわりの評判と自分の直感でプレイするものを決めるタイプ。クロシェットの大ファン。仕事が多忙につき、更新頻度が大幅に落ちています。
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