手っ取り早いヤツから書きました。ストレートな抜きゲーですね。
次はChuSingura。プレイするのも、レビュー書くのも楽しみです。
エロいかエロくないかで言えば、まず大多数の人が、エロいと答えるだろう。怒涛の回想数82の数字を見ても分かるように、エロに最大限の力を入れているのは明白。コンフィグまわりも、抜きを重視した親切設計で、全体的に無駄がない………ように思える。中身のない凡百のゲームとは違い、エロに対する理解の深いゲームと言えるだろう。
このゲームは、Hの傾向がヒロインによって異なっており、幅広いシチュエーションを堪能できるのが、大きな特長だ。しかも、決して浅く広くといった中途半端なレベルに留まらず、いずれのHシーンも相当な深さがあって、単なる抜きゲーとして終わらない強みをもっている。
たとえば、桃花は「あまあまプレイ」、理々奈は「羞恥プレイ」、千春は「誘惑プレイ」、………という風に、エッチの傾向をヒロイン毎に専門化している点がそれだ。そのため、一般的な抜きゲーよりも、如実にヒロインの好き嫌いが分かれる。
キャラデザはもちろん、エロコンセプトが明瞭なぶん、プレイヤーの嗜好性もはっきり出やすいという寸法だ。
もっとも、『妹ぱらだいす!』(1)、『放課後エロゲー部』という一連の流れの中で、このようなエロコンセプト付けを図り続けてきたがゆえ、また、初代妹ぱらの子どもたちのストーリーという設定が入っているがゆえ、
視覚的にも、感覚的にも胸焼けを起こしてしまいそうになる。この点については、それぞれのパッケージを並べると、容易く感じられることだろう。
なお、シナリオの概要については、オフィシャルで確認してほしい。私が説明するよりも、オフィシャルのあらすじこそが一番端的だからである。
さて、肝心のエロシーンの質が高いので、回想での実用性については事欠かない。連戦連発は当たり前。1つのシーン内で、体位に変化が見られないのは、連戦するには些か残念ではあるものの、その尺の長さは誇ってよい。なかには3回戦、4回戦もあり、主人公の精力絶倫ぶりには、時の皇帝も驚くほかないだろう。
また、動画は以前よりもクオリティアップを遂げており、カクカクとした機械的な動きではなく、より滑らかな動きへとシフトしているように思う。ただし、断面図のアニメについては、まだまだ研鑽が必要で、これは依然として努力賞レベル。2D断面図を動かすとなると、クレージュあたりを見習ったほうがよさそうだ。
このように、実用的なゲームであること。それは疑いない。だが、優秀な抜きゲーとして鑑みるに、注文をつけたい部分も少なからずある。
たとえば、作中におけるHシーンとシナリオの関係。どことなくベルトコンベア然としており、あまりにも漫然としすぎではないか。ひたすらエッチという印象が強く、場面一つ一つを回想として見ているような感覚では、初回プレイ時における、ユーザー側の“抜きどころ”は、まるでないに等しい。実際、回想として見るならともかく、ゲームプレイ中の実用性には、かなりの疑問符がつく。
本来ならば、2回戦、3回戦とHシーンが長引くのは、プレイヤーにとって喜ばしいはずである。しかしながら、ゲームを進めていくことを考慮に入れると、こうも連戦が続いては、どうしても人間は疲弊してしまう。眼も、脳も、息子も、食傷気味になってしまうわけだ。
コンフィグまわりに無駄がない「ように思える」のは、決して気のせいではない。目玉である射精カウンターが、ユーザーと連動できていないのは明らかで、部分的に徒労になっている。このゲームを1時間も進めれば、一体いくつのカウントダウンを目の当たりにするというのか。その一つ一つで、賢者に転生していては、とてもじゃないが身がもたないというもの。賢者としての時間が短いと、いつの間にか人は猿になっており、プレイする気力を奪われてしまうのだ。
射精も、射精カウンターも、ほどほどに。このゲームに回想モードがなかったら、と思うと評者として幾分寒気がする。
もっとも、これは一種の諸刃の剣のようなもの。シナリオがオムニバス形式の体裁をとってしまう限り、この手の抜きゲーではやむを得ないシナリオ構成である。 そういうものだ、とここは一つ、賢者になるより先に、大人になるのも大切であろう。
もう一つ注文をつけたいのは、ハーレムルートの完成度。
個別ルートは、とにかく嗜好性が重要だった。好きな子さえ追っていればいいわけだから。ならば、ハーレムルートはどうか――――――これは、過度に期待してはいけない代物だと思う。
たしかに、姉妹全員とエッチできるシナリオではあるのだが、それは話の筋的な問題に留まる。 一気に5人を相手にするエロシーンはないので、ハーレムを期待して買うと、痛い目にあう。視覚的には、姉妹丼を貪っているに過ぎない。これをハーレムと言うには、あまりに足りないものが多すぎる。姉妹丼は、胸を張ってハーレムとは言えないだろう。
思えば、『妹ぱらだいす!』(1)、『放課後エロゲー部』でも、似たような不完全燃焼をしていた。次回作があれば、こちらについては一考すべきだと思われる。
いずれにせよ、今回もHDDの中に常駐するのは間違いない。和姦抜きゲーの中にあって、伊東ライフの手がけるゲームというのは、一定の存在感がある。ゲームとしての娯楽よりも、おかずとしての実用性に富んだ一作。目的と手段さえ間違わなければ、プレイして損はない作品である。
【雑談】
◆エッチの一つに、断面図でヒロインの顔が隠れてしまってるシーンがあって、これは新手の目隠しかと訝ったけれども、たぶん違いますよね。
◆覚えてる人は少ないかもしれませんが、両親はまたエジプトですか(笑)
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