……Chusinguraの感想を書くつもりが、なんで違うゲームのレビューを書いてるんでしょう。好きなものを最後に食べる性質が、災いしているようです。気分屋なもので、また遠まわりするかもしれませんorz
そういうわけで、「流星☆キセキ -SHOOTING PROBE-」のレビューになります。興に入るとつらつらと書いてしまいます。もっとも、私は時速800文字くらいで、かなりの遅筆です。ただ、プレイ速度のほうがもっと遅いという。感想を書く時のネックになってます。
雑談はこれぐらいで。実は一日に2つのレビューを投稿するのは、数年ぶりの気がします。もっと有給を入れると書けますね(笑
評価(☆→★→◎→○→△→×)
不完全燃焼ロケット。青春は理屈じゃないけれど、行動で示す必要がある。
キャラゲーにはキャラゲーの良さがある、とはよく言うが、 この作品は設定上、もっとシナリオに力を入れるべきだった。
◆シナリオ◆ △
青春は、理屈では語りにくい。行動で示す必要がある。いくら気持ちが入っていても、行動も言動も伴っていなければ、どんな偉人にも人はついていかない。口先だけの人物は、いつの時代もペテン師か、ほら吹き扱い。大衆には理解されにくい。
気持ちだけが先行していても、決して口八丁でも手八丁でもない主人公。これはいただけない。「ロケットはいいもの」なのかもしれないが、なぜいいのかを語らせないのは問題だ。また、行動が子供じみすぎていて、さほど共感はできない。信念と我侭は似て非なるもの。主人公の立ち回りが、酷く滑稽に映る。
また、行動で示そうにも、何をやっているのかが伝わってこない。ロケットを飛ばしたいのは理解したけれども、それをどうやって作っているのか、どういう造形なのか、具体的なところを大味に描いている。それでは、こちらとしても、なかなかイメージが湧きにくい。
時間が経てば、ロケットが完成に近づくのは当たり前の話。その過程で起こりうるトラブル、心的描写、心の成長がきちんと描かれてこそ、青春モノとしての役割を全うできるのではなかろうか。この程度のシナリオでは、一体感を得られない。
舞台設定や人物設定は、一日の長があるライターならでは。だが、それらを活かしきれてない。外面的な面白さが、内面にまで十分に浸透しきっていない。それこそが問題なのだ。
◆グラフィック、演出◆ ★
トゥインクの造形が白眉。探査機モードよりも、通常モードのほうが好き。健康的なエロス、小動物的なかわいさ、ほんの少しのミステリアス。不思議と惹かれてしまう。赤面しているトゥインクのCGがお気に入り。
個人的には、織澤・osa・くらはのお三方には、もう少しチームを組んでいていただきたいところ。結局、キャラクターを生かすも殺すもライター次第なのだということを、嫌というほど思い知った。
◆キャラクター◆ ★
トゥインクに尽きる。このレビューを書いている時点では、今年度マイベストオブヒロイン。声のチョイスもばっちり。
制服もどことなく機能的。クリエイター陣はセンスの塊なのだろう。
◆エロ◆ ○
何気に全裸シチュが多い。個人的には、こういうストレートなのは嬉しい。実用度は下の上から中の下といったところで、必ずしも高くはない。
それはそうと、コムロードとグッドウィルの特典に大笑いさせてもらった。流石は、担当両氏である。全く抑える気がないらしい。
◆サウンド・ヴォイス◆ ★
声があってないキャラは皆無。妥当な人選だと思われる。音楽は並。
◆総評◆ ○
いつものアクセントに比べて、イチャラブは抑え目。ドタバタ成分は、『おたマ』に持っていかれたとあって、新規ユーザーの取り込みには少々苦労してそうな一作である。既存のアクセント作品よりも、掘り下げる部分を見誤った気がしてならない。パンチ力に乏しいのだ。
やはりこのゲームもシナリオ。シナリオに難がありすぎるのである。鳥の目、魚の目を持ちながら、虫の目を持たぬライターらしい仕事。ミクロな部分を追いきれていない。
トゥインクという、取り分け優れたビジュアルを持つキャラクターを擁していながら、世界観や小道具に深入りせず表層をなぞるだけとあって、私の落胆もかなり大きかった。主人公の気持ちが空回りし、青春という好材料をみすみす無駄にしている。もったいない。
なまじビジュアル面は優れているだけに、あとはライター次第。いかにして、読ませるかが今後の課題と言えるだろう。
【雑談】
◆キャンペーンの締切が切れてから、レビューを書きました。シナリオを酷評した感想を送ってまで色紙をいただくのは、あまりに心苦しいものがありましたので。
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