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「リベリオンズ Secret Game 2nd Stage」レビュー

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(2013/03/28)
Sony PSP

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 最初で最後であろうPSPソフトのレビューです。一応、コンスマだと、PSPとVitaだけは持ってるには持ってます。ひょっとしたら、Vitaのゲームは今後レビューしていくことになるかもしれません。
 それにしても、なかなかレビューというのは予定通りにはいかないものです。何かが閃いたら一気に書き上げるんですけど、それまではずっと停滞していることが多いです。これは僕の悪い癖ですね……。
 そうそう。Mixiでやってたことは、いったん引き上げることにしましたので、少しはレビューを書く時間に充てられそうな昨今です。別にやりたいことがあるので、今度はそちらに没頭していくことになるでしょうけれど。

 では、生存報告はここまで。以降はレビューになります。

これ以上は望むべくもない最高のリテイク。チーム月島、ここにあり。18禁化には少々疑問。
  再リメイクによせて。windows版にはじまり、PSP版を経て、再度windowsへとプラットホームの変更が発表された。そんな時分だからこそ、いま一度言う。この作品に、中途半端なレーティングはいらない。

 たしかに、PSP版におけるブラッシュアップは見事だった。初代windows版では、諸々の調製がうまく行かず、キャラ立ての薄さがそのまま物語の薄さへと反映されてしまっていたが、PSP版はその不評を根底から覆した。掘り下げが不足していたキャラクターが持つ背景の鮮明化。キャラクター毎の活躍度の均一化。ならびに、物語のほぼ全面的なリテイク。センスのいいキャラクター像はそのままに、PSP版はシナリオの不備、ユーザーの不満を瞬く間に一掃し、全く異なる物語の方向性を見せてくれた。なまじ素材はいいと目されていただけに、磨けば光る玉であることを実証したチーム月島の功績はきわめて大きい。

 時として、人物が持つ背景が、物語の厚みに比例することがある。この作品はまさにその一つだ。PSP版では、黒河をはじめ、充や結衣といったPC版の日陰者にも、スポットライトが当てられた。登場人物14人のキャラ立ては、もはや人形浄瑠璃のごとき職人芸的な世界。この人数をテキストで上手く魅せようとすると、どうしても決定的な高低差が生まれてしまうものだが、それぞれが高止まりしたまま下がってこない。道徳的な善悪、もしくは我々「観客」から見た場合の好き嫌いはさておき、どのキャラクターもどこかに必ず個性的な一面を持っており、それぞれが魅力的な人物に映る。軽薄な人物像で嫌われがちな大祐ですら、なかなか美味しい役どころを与えられている。バックヤードを充実させることで、無彩色のキャラクターが豊かに彩られ、人の動きから目が離せなくなった節がある。

 その上で、登場人物の逢瀬や繋がりを変え、まったく新しい運命の流れを作った。チーム月島は、枝分かれする未来をいくつも紡ぎ出したわけだが、どのルートにも総じて見どころを用意しており、タイムテーブルにも余念がない。PC版を頭ごなしに否定せず、月島流に第二次シークレットゲームの可能性を増やし、シナリオでチーム月島の色を魅せていた。これは、キャラクターの背景増なくしては為せぬことだと思う。PC版とは比べ物にならないほど、物語に説得力があった。土台を維持しつつ、視点を変化させることで、別物のように感じさせてしまう技量が怖ろしい。これもひとえに、チーム月島だからこそ為せる業か。両者の質はもはや歴然としており、キャラクターの密度で明暗を分けた感すらある。

 この作品は、シリーズものの一つとして、その名に恥じない妙味を秘めている。それも、決して刹那的な旨味ではなく、ガムのような持続性がある。最初はなかなか物語に入りづらい。村という比較的大きめな舞台装置せいか、閉塞感もなんだか薄ぼんやりとしていて、さほど危機感が伝わってこない。すぐに死人が出るわけでもなし、残虐な人物が現れるでもなし。前回のゲームの参加者の死体を見せられても、それがすぐに悲劇へと繋がるわけではない。緩やかなのだ。しかし、トラジディの足音が聞こえてくるにつれ、我々観客が色めき立つように、この物語は作ってある。登場人物の組み合わせもさることながら、的確な緩急をつけたシナリオ進行、瞬間に対する描写力の高さ、説得力のある心的動向など、PC版プレイ済みのユーザーには予想外、未プレイユーザーにも新鮮な展開が待ち受けている。

 内容については、レビューということを考慮して多くは伏せるが、いずれのルートでも、生き残った人物が反逆する。その成否は物語中では描かれず、プレイヤーに委ねられている。それだけに、各エンディングの余韻が物凄い。彼らのその後が気になって仕方ない。もちろん、物語の視覚的なクライマックスはデスゲームの中に存在しているのだが、心的なクライマックスは、生き残ったプレイヤーが反逆者へ……すなわち“リベリオンズ”へ成った描写にこそ、集約されているように思う。全てをプレイし終えて、このタイトルしかない、と一人心地た。この作品は、チーム月島が生み出した反逆者たちの物語という、ある種のオマージュの側面もあるのではなかろうか。

 他方でご都合主義と謗られるのは、この作品自体が「心の物語」へと傾かざるを得なかった結果だろう。『キラークイーン』にしても、『シークレットゲーム』にしても、『リベリオンズ』にしても、程度の差こそあれ、ルールが論理的にではなく、感情的に破られる。これが気に食わないのは分かる。だが、おそらく、論理的に箱庭的世界から脱出したとしても、その過程は無味乾燥なロジックの連続となるに違いない。人間味が加わるからこそ、イレギュラーが生じ、「観客」も楽しめるという寸法ではないか。人はどうしようもなく迷う生き物だから、理屈で説明できない部分もある。感情を論理に触れさせないよう、可能な限り近づけてこそ、この狂ったゲームは愉しくなる。合理的なゲームは覚めるのも早い。



 私にとって、この作品は既に完成している。それも、これ以上のブラッシュアップが必要ないほどに。それだけにwindowsへの再移植には、興味半分戸惑い半分の面持ちでいる。己即是空氏の画風は、18禁化するには少々ネック。はやかわ凛太氏には申し訳ないのだが、FLATと言えばどうもこの方のイメージがある。そしてその絵は、特段にエロいわけではない。性的な壁を設けるのは、少々疑問が残る。チーム月島のテキストは、エロに関してはまだ未知数。どのような愛を奏でてくれるのか。好奇には抗えねど、躊躇いも残る。

 濡れ場を擁さずとも、作品の質を高められることはPSPで実証されたわけだし、もし18禁というレーティングを貼り付けるならば、安易な性表現に走るよりも、まず先に残虐性を高めてほしいものだ。本作はCEROD指定(犯罪、ギャンブル)ではあるが、CEROZ指定のほうが、より物語に説得力を持たせられるのではないか、と思う次第である。(もっとも、CEROの基準が曖昧で、一連のシリーズが“暴力”の条項に抵触しないのは、甚だ疑問であるが)

 『キラークイーン』の惨たらしい死体の存在感。有無を言わせぬ熱を奪われた肢体。肝が冷えたことを今でも思い出す。とかくゾーニングに風当たりの強いいま、なかなか難しいとは思うが、効果的に死体のCGを用いて欲しい。再移植版の追加シナリオにはもちろん期待しているし、それだけのポテンシャルと実力があるが、安易な濡れ場の挿入だけは勘弁蒙りたいものである。




【雑記】
◆外海良基さんが手がける『JUDGE』と『Doubt』を、チーム月島が今作同様にブラッシュアップしたら、なんだか面白そうです。

◆司と玲のちぐはぐなコンビが好きです。

◆再移植版は18禁……なんですよね?
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エロゲレビュアー歴10年目。ゲームは基本的に雑食。まわりの評判と自分の直感でプレイするものを決めるタイプ。クロシェットの大ファン。仕事が多忙につき、更新頻度が大幅に落ちています。
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