
おはようございます。朝も早くからの更新となります。
今回は、ののの通信さまの「魔王軍へようこそ4」のレビューを書かせて頂きました。いつもプレイしているシリーズですが、そういえばレビューを書くのははじめてでしたね。なんでこれまで書いてなかったんだろう…。うーん、謎です。
私事の方では一つ進展がありまして、これからますます忙しくなりそうです。主にお仕事の方なんですが。今まで以上に時間が取れなくなるかもしれませんが、少しでも情報をお届けできるように頑張ります。ではでは。
【一言感想】ドラクエ2の世界観を下地に、オリジナリティあふれるキャラクターを追加。魔王軍を駆使して、勇者をはじめとする難敵を撃破していくSLG。回を追うごとに難易度は下がっているように見受けられるものの、今回の匙加減は絶妙。遊んで面白く、読んで面白い。コンパクトながらもしっかりとした内容のある作品だ。
◇原作を壊さないキャラクター像とシナリオ 物語の骨子はドラクエ2。ハーゴン亡き後の世界を舞台に、ある魔族が魔王軍を再結集させ、人間に立ち向かうサクセスストーリー。ローレシアの王子をはじめとした原作キャラクターに加え、オリジナルキャラクターを追加して、魔族と人間の駆け引きを描く。
完全なイフストーリーではあるものの、原作の解釈が実に合理的で、
原作の数字や装備などから想起される人物像には納得の一言。とくにサマルトリアの王子の後ろ暗さは秀逸であった。武のローレシア、知のムーンブルクといった長所のある二人に隠れてしまいがちな器用貧乏なキャラクター性能は、この同人ゲームの中でさえも忠実そのもの。三勇者の中では群を抜いて弱く、
てつのやりが最強装備というロトの後裔にあるまじきヘタレ具合を再現しているかのようだ。それが彼のコンプレックスとなっているという解釈は、自分の中で腑に落ちた。
サークルオリジナルのキャラクターたちも、それぞれが魅力的で甲乙つけがたい。シナリオ自体にそう厚みはなく、プレイ時間もさほどかからない。実にコンパクトな作品ではあるが、キャラクターとシナリオの掘り下げは二次創作ゲームの中でも群を抜く。
◇なかなかの中毒性を誇る2種類のシステム システムは経営SLGに近しい。キャラクター育成SLGでもあるため、単なるお店経営シムとは言えないが、とにかくこのシリーズは、
日を追うごとに少しずつ売上が伸びていくのが面白い。最初は微々たる売上だったのが、少しずつ客足が増えてきて、クリア直前には大商店になる。その過程がものすごく楽しい。
店を大きくするためには、各地に魔物を配置して、資源を集めて商品へと加工しなければならない。最初は弱い地方にしか配置できなかった魔物も、いつしかパラメーターが伸び、物語の進捗状況に伴って配置できる場所も増え、よりよい資源を手に入れられるようになる。その中に冒険者に打ち勝ち、時折登場するボスキャラと対峙して、魔王軍を徐々に強化していく。その過程も楽しい。
お店の売上向上と魔王軍の軍備強化。このゲームはその2つの成長ぶりを実感できるのが肝と言えるだろう。その匙加減は、絶妙なバランス感覚の下に成り立っている。どちらを欠いても、安定的な面白さは望めなかっただろう。ビジュアル面も相変わらず美麗で、
同人らしからぬ質の高さをまざまざと見せ付ける作品に仕上がっている。
なお余談ではあるが、この作品の下地となった悪霊の神々は、ドラクエ史上屈指の難易度と言われている。キーパーソンであるラゴスの居場所、ロンダルキアへの洞窟のトラップ難度などは、今でも語り草になるほどである。が、そんな
難易度までは忠実に再現していないので安心されたい。SLGが苦手なプレイヤーでもコツさえ掴めばなんとかなる難易度で落ち着いている。
◇夏コミではオススメ。あとはボイスレスをどう考えるか… ボイスレスはやはり残念。これほどのクオリティであれば、若干のイベントを追加して声をつけても、3000円程度なら余裕でお金を出せるレベル。
また若干のバグの多さは気にかかるところだが、プレイに支障が出るほど致命的なバグはない。比較的早くパッチを出してくるサークルさんだし、その点の
アフターケアは問題ない。対応の早さも、そこらの商業ブランドよりも手馴れた感すら窺える。現時点でも決して遊べないゲームではなく、非常に質の高い同人ゲームと言えるだろう。同人ゲームユーザーとしては、外すことのできない一作であった。
今夏のコミケの新作の中では、やはりオススメしたい一作である。
【雑記】
サーティーがかわいい。久しぶりに盗賊+全身タイツを見たような気がします。盗賊はこうでなくっちゃ♪
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